VOL5.地上波デジタル放送について 昨年12月1日、鳴り物入りでスタートしたBSデジタル放送。 開始当初はチューナーの生産が追いつかず、予約2ヶ月待ちなどの勢いであったが、 最近では殆ど話題にも上らないようである。 僕の家でもCATV経由(アナログ変換)で一応視聴できるが、近頃は全然見ていない。 番組が面白くないのだ。制作予算が少ないという事情は理解できるのだが・・・。 ひょっとしてデータ放送は面白いのかも?<フォロー(^^; さて、BSに続いて地上波のデジタル化も迫ってきている。 東名阪は2003年から、その他地域は2006年頃から開始し、2010年頃までに全てデジタル化されるという。 デジタル化によるメリットは色々とあるらしいが、説明は他のサイトで詳しく紹介されている。 詳しくはこちら・・・ 北陸地上デジタル放送推進協議会
どのチャネルを使用するか、の「チャネルプラン」は、最近決定したようである。 右表1は自宅受信で影響がありそうな富山・石川・新潟のチャネルプラン。 混信を避けるため隣接県間(富山と石川、富山と新潟)ではチャネルをずらしてある。 なお、デジタル放送ではSFNという技術を使い、各中継局も同一チャネルを使用する。 デジタル化に際しては一気に変更するわけではなく、移行期はサイマル放送 (現行アナログと新規デジタルの2波を使い同じ放送を流す)となる。 これは受信側(一般家庭)でデジタル機器の準備期間が必要であるためだ。 当初は外付けチューナーでの対応となるだろうが、そのうちBS同様、内蔵型が主流となるだろう。 移行期間中には日本中でテレビ・ビデオの買い替え需要が起きる。 カーTVや携帯TV、パソコン用のTVチューナーボードなども全て買い替えが必要だ。 2、3億台あたりか?すごい!BS開始時とは比較にならない規模だ。 これで景気も良くなればいいのだが・・・。 当然、廃棄されるテレビ・ビデオも膨大な量となるだろう。 家電引取り有料化制度(メーカーによる引取り・リサイクル義務)はこれを見越した上の措置かも?
ま、完全デジタル化はかなり先の話なので置いておくとして、先立ってデジタル用チャネルの確保が発生する。 現在、上記チャネルプランを使用している既存局を別チャネルに移行させるのだ。 右表2は現行地上波放送(アナログ)親局のチャネルである。 VHF(1〜12)は関係ないとして、UHF(13〜62)に注目。 親局はどの局もデジタル用チャネルとダブらない(民放2〜4)。 これはデジタル用チャネルプラン策定時に、チャネル変更による影響を極力抑えるよう配慮した結果である。 当然、受信世帯数の最も多い親局は避けている。
右表3は富山県西部の現行地上波放送(アナログ)中継局のチャネルである。 (ややこしいのでミニサテは除外としました(^^;) 赤文字がデジタル用チャネルと重複、変更対象チャネルである。 高岡二上局は大師ヶ岳山頂(256M)にあり、石川・新潟からの電波も届く(スピルオーバー)。 このため、石川・新潟で使用するデジタル用チャネルも変更対象となる。 因みに、重複していない21ch(北日本放送)も合わせて変更するとの事。 現状でも新潟テレビ21(21ch)との混信が酷く、困っていたので朗報である。(^^) さて変更は必要なのだが、何チャネルへと変更するのだろうか? これは非常に難しい問題である。 ただでさえ過密なUHF帯でデジタル用チャネルの追加。空きチャネルはあるのだろうか?
デジタル局、親局、近隣中継局のチャネル(表1〜3)は使用不可。 かろうじて確保できると思われるチャネルだ。 実際にはこれでも影響を受ける中継局があるのだが(小矢部中継局など)、 あまり的を絞ると割り当てられないのだ。 なお、チャネル並び順をずらしたのは、施設(アンテナ)共用局は周波数が近いほうが都合良いためだ。 勝手に推測してみたが、さて実際はどうなるか? ちょっと楽しみである(笑) 追加情報 2001年7月18日発表の 総務省情報通信政策局・報道発表資料によると、 高岡二上中継局のチャネル変更プランが決定した模様です。 結果は右上表の通り。大ハズレ!予想が当たったのは1チャネルのみ・・・ 福光中継局のチャネルは避けるだろうと考えていましたが、関係なかったようで(^^; 何はともあれ、NT21が混信無く見られるようになるのは良いことです。 早く実施してくれないかなあ・・・ あとがき たった1中継局のチャネル変更を策定するだけでも、かなりの労力が必要だ。 「あちらを起てればこちらが起たず」というヤツである。 実際、中継局のチャネル変更は1局どころではない。 電監(電気通信監理局)もかなり頭の痛い問題であろう。 |