レッスン1 ミケルソンのスイングは、いかにも柔らかい。タイガー・ウッズのように上半身を大きくターンさせるわけでもなければ、アーニー・エルスのようなボディーターンでもない。むしろ、いまではクラシックタイプと呼ばれそうな『タメを作ったレイトヒット打法』である。それでいて飛ばし屋でもある。この飛ばしのエネルギーはどこから生まれるのか。関節を柔らかくしておいてヒジ、手首のレバー効果でヘッドを加速させるのが、ミケルソン流だ。 アドレスから気をつけておかなければならないことがある。 〈ポイント1〉右腕(右打ちなら左腕)をだらりと下げて肩、ヒジの関節をリラックスさせる。 〈ポイント2〉グリップは、できる限りソフトに握る 〈ポイント3〉テークバックは右肩を支点に右腕(右打ちゴルファーはそれぞれ左肩、左腕)だけで始動する ここまでが、写真1と2である。では、肩のターンはどうすればいいのか。ここでカギになるのがコッキングだ。写真2のポジションからコッキングを加えていくと、肩が引っ張られ、小さなからだの動きでありながら捻りのきいたトップスイング(写真3)ができる。 そこで、覚えなければならないのが、正しいコッキングの方法だ。どの方向に手首を折るのかを知らないとスライスやフックに悩まされることになる。 「当たれば飛ぶけど、どこに飛んでいくかわからない」と言われている人は、このコッキングの方向を間違えていることが最大の原因になっている。 正しい手首の折り方を知る方法がある。アドレスの姿勢からクラブを正面に上げてもらおう。シャフトが地面と水平になったところで止める。さあ、ここからシャフトでおでこの真ん中を叩くつもりで手首を折っていく。手のひら側でも甲側でもない。親指側に折る。これが、「手首をタテに折る」といわれる正しいコッキングの方向だ。左手をかぶせたストロンググリップにしている人でも、右手はスクエアにしておかないとおでこの真ん中には当たらない。 手首を折る方向がわかったら、もう一度アドレスに戻ってテイクバックしてみよう。そして、シャフトが地面と水平になったところからコッキング開始。上半身が捻り上げられていく。これでミケルソン流のトップスイングできあがり。ヒジは無理に伸ばさない。トップスイングでも上半身はリラックスさせておかなければならない。次回は、このトップスイングからレバー効果を生かすダウンスイング以降のポイントを解き明かす |
|
レッスン2 | |
レフティーをあえて裏焼きにしてスイングの秘密を解剖 ミケルソンのスイングの特徴は、華麗なニーアクションにあると思っている人が多いようだ。ところが、連続写真で分解してみると、イメージとは逆に下半身はもっぱら踏ん張るために使われていることがわかる。さらにわかりやすくするために、今回は、わざと裏焼きにした写真を使うことにした。サウスポーではなく、右打ちのミケルソンで見てもらおうという試みである。 |
|
|