つぶやき・・・・211

   

“動物の疫学”

                                                       
                              新任農水相は、「なんとしても豚コレラを封じ込める」と危機感を表明する。
                              気になるのは、科学・行政・政治に亘る難問題を前に、自己アピールが強すぎ違和感を感ずる。

                              大部分の生産者は豚のワクチンの使用許可を待っている一方、ワクチン使用が不利になる豚肉輸出業者がある。
                              今は、その対立調整が政治の仕事だろう。
                              疫学の判断を基礎に、実行するためのメリットデメリットを明らかにし、支援に回らねばと思うが。

                              ところで、なぜか研究者の意見がよく聞こえてこない。
                              目下流行の豚コレラは症状が軽く簡単には死なないとのこと。
                              こうしたウイルスの性格が豚やいのししの間にウイルスの拡散を容易にする。
                              ここらを科学的に分析したうえで防疫の方針決定が必要であろう。
                              非常に難解な課題ではあるが、国民に説明する場面が欲しい。

                              実は、我が国の獣医学界では動物の疫学の専門家が足りない。
                              その他にも獣医学のなかで一層の充実が必要な分野がある。
                              それにつけて、加計学園に国家予算を投じたことに改めて疑問が湧く。


           

2019.9.28

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