つぶやき・・・・207

   

“豚コレラ対策の意義”

                                                       
                              平成8年から豚コレラを国内から根絶する事業が進められて来た。 

                              成功すれば、ワクチン接種の経費と労務を節減できることはもちろん、清浄国への豚肉輸出が可能となる。
                              一方、ワクチンを利用している国からの豚肉輸入を制限し、海外からのウイルスの侵入を防止できる。
                              平成12年、ついにワクチン接種中止に踏み切り、19年には清浄国となった。

                              昨年9月以来の岐阜、愛知等の頻繁発生に対して、再びワクチン接種の要望は強い。
                              だが、一旦使用すれば、国際的な衛生レベルに戻すには膨大な時間と経費が必要となる。

                              また、感染源とされる猪からのウイルス遮断は重い作業になろう。
                              野生動物が人や農作物に危害するだけでなく、感染症の伝播を担っているのだ。                                                              

                              豚コレラの防疫において、野生動物と人間の生活圏との境界が不明確になったということを見せつけられたこととなる。


           

2019.5.29

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