つぶやき・・・・17



病原微生物のたくましさ

  ペニシリンを加えた寒天培地に高濃度にブドウ球菌を塗って一夜培養する。ペニシリンに殺されてブドウ球菌はまったく発育してこないと思いきや、元気に増殖してくる菌がぽつぽついる。おおよそ100万個に1個がペニシリン耐性に変異した結果だ。ペニシリン耐性ブドウ球菌の誕生である。ペニシリン類の抗生物質を注射してもまったく効かなくなる。

  ウイルスも実にたくましい。たとえば、馬の伝染性貧血というウイルス性伝染病。 発熱を繰り返し衰弱する。しかし症状は軽重さまざまで一見健康な場合もある。吸血昆虫により伝搬、まんえんするという厄介な病気。よって検査で感染が認められれば殺処分となる。

  感染した馬は抗体を産生するがその攻撃を免れるためウイルスが変幻自在に変異し生き延びる。ワクチンを製造したとしても役にたたない。

  狂犬病に罹った犬は死ぬ。同時に狂犬病ウイルス自身も生きられなくなる。そこでウイルスは、犬が死ぬ前に犬だろうが人だろうが咬むという症状を発現させ、次の宿主に乗り移る。狂犬病ウイルスも実に巧妙なサバイバル術を持っている。

  細菌、ウイルス、これらは地球上で最強の生物というべき。温暖化などにより想定外の感染症が猛威を振るうことを忘れてはならない。


2007.4.23


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