つぶやき・・・・125


病原体の側から考える感染症

       

   鶏はH7N9に感染しても症状を発しない。鶏とウイルスが共存できる関係を築いているからだ。
   たまたま、同ウイルスが人間を襲った場合には症状がでるのでその存在が分かるものの、鶏を含む人間社会にどこまで拡散しているか分かりにくい。

   ところで、病原体はなぜ我々に辛い症状を与えるのか。

   感染者はあの手この手で病原体を必死に攻める。ウイルスや細菌はこの攻撃を避け、早く次の個体に乗り移れるよう感染者の体に変化を与える。
   くしゃみ、咳、下痢などの飛び道具がそれだ。

   犬を興奮状態に陥れて咬みつかせ、その唾液を介して新たな個体に伝播するというのもそのひとつ。
   あるいは、感染者の抗体による攻撃をかわすために、ウイルスが変異して生き延びるという手法もある。

   人間社会にとって悪いウイルス・細菌はやっつければ良い、というのは医師。なぜ病原体が路頭に迷う状況が生まれたのか、と考えるのが獣医師。


2013.4. 26

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