つぶやき・・・・105


もうひとつの人災

  口蹄疫が宮崎の畜産を襲った顛末が総括されている。この際、もとどおりに復することを目標にしてはならないように思う。

  本来、あの地域で、あの高い密度で牛や豚は飼えない。家畜の飼料のほとんどを海外に依存することで、飼料生産する農地がないまま多頭飼育を可能としている。
こうした特異の畜産業の構造に無理があったのではないか。伝播がなんとも速かった。殺処分した牛豚を埋める場所もなかった。

  今日、人の生活が自然に支えられているという意識は希薄になっており、産業基盤や生活基盤が自然からかけ離れることによるリスクには気付きにくい。
生物多様性保全の考え方が教えてくれる。人間の生活、社会のありようは、長期的に見れば自然に沿うことが一番効率良くかつ安全であるという。

  災害の一部を人災として片づける前に、こうした根の深い人災にも目を向けたい。TPP参入の是非の判断や脱原発の議論の「解」にも通ずる。


2012. 2.6

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