スモークのDVDを買う。 字幕版ビデオももっているが 今回は日本語吹き替えにして観てみた。 これがなんと、すごくいいのだ。 映画自体が、登場人物たち各々の物語の語り によって構成されているが、 字幕だと、挿し絵つき小説を「読む」ような 見方をしてしまっていたと気づいた。 日本語吹き替えだと、登場人物の語り に自然に耳を傾ける、「聞く」見方を するようになるのだ。これはこの映画を みるには非常にむいている見方だ。 話をするハーベイカイテルに聞き入る、 そのうち知らぬ間にカメラはロングから カイテルの顔のアップにまで寄っている。 実際話しにのめりこんで周りが見えなくなる 状態を再現したものだろうが、自分も ほんとうにそこにいて一緒に話しを 聞いているような感覚になる。 また俳優もアップにたえるいい表情をするのだ。 ハーベイカイテル、アシュレイジャド、 ラストの婆さん。うまいよなあ。 ただ、このDVD、特典が予告編と キャスト紹介だけというのはダメじゃんか。 新潮文庫から出ているスモーク&ブルーインザフェイス のシナリオを読むと、映画をつくるまでのいきさつや、 映画ではカットされていた部分のシナリオまでも 載っていて、”ポールのことを心配してくれるひと” が誰なのかも、ちゃんとわかるようになっている。 文庫本に負けてどうする。 DVDなんだから撮影風景ぐらい 特典に入れときなさい。 |