K's-forumindex へ
  
トピックス No.65
2004/12/16



富山県や高岡市にとって活性化の起爆剤
 
北陸新幹線 長野−金沢は2014年度末にも開業
政府・与党 整備新幹線検討委員会

 政府・与党は十六日午前、整備新幹線検討委員会を首相官邸で開き、北陸新幹線の富山−金沢車両基地、北海道新幹線の新青森−新函館の平成十七年度新規着工などを盛り込んだ申し合わせを決めました。九州新幹線長崎ルートの武雄温泉(佐賀)−諫早(長崎)は、建設に地元の合意が得られていないため着工・完成時期を示さず、「調整が整った場合には着工する」としました。また、平成17年度の新幹線関係予算は国費706億円、総事業費は2,195億円としました。
 完成時期は、北陸新幹線は建設中の区間を含め長野−金沢車両基地を一括して平成26年度とし、北海道が27年度、いずれも前倒しの可能性も示しています。
 北陸では福井駅改修の17年度着工と南越(福井)−敦賀(同)の工事実施計画の認可申請を盛り込んでいます。
 長崎ルートは新幹線と在来線の両方を走行できるフリーゲージトレイン(軌間可変電車)で初めて整備すること、建設中の東北新幹線八戸(青森)−新青森と九州新幹線鹿児島ルート博多(福岡)−新八代(熊本)の完成は2年前倒しし22年度としています。
 整備新幹線開業に伴って乗客増が見込まれるJR東日本などに建設負担を求めることについては「負担額を、開業時に精査する」と明記されています。北陸の金沢車両基地以西、北海道の新函館−札幌を建設する際の財源とする考えを初めて打ち出しましたが、JR東などはこれに強く反発しています。
新高岡駅(仮称)の整備が本格的に動き出す
 北陸新幹線富山−金沢車両基地の新規着工が正式決定したことで、これまで“白地区間”だった富山−石動の整備計画づくりが急ピッチで進められることとなります。焦点は県西部唯一の新幹線駅、新高岡駅(仮称)の整備が本格的に動き出すことです。
 平成4年に行われた環境アセスでは、新高岡駅は、現在のJR高岡駅から南へ約1.5キロの都市計画道路沿いに計画されています。また、高岡市の都市整備ビジョンでは、現駅と新駅の2つの拠点を軸にまちづくりを進めるため、新駅とJR城端線との連携を図ることが打ち出されています。
 当初の計画では、新駅の中心から城端線までは約390メートル離れていましたが、これを西に移転し、城端線に設ける計画の新駅と結ぶ方向で関係者の調整が進められており、市が設けた新高岡駅周辺整備計画策定委員会で年度内に計画をまとめることとしました。
新高岡駅整備計画で駅の南北に広場
 北陸新幹線新高岡駅(仮称)周辺整備計画策定委員会(委員長 高橋洋二東京海洋大教授)の高岡市役所で開いた第2回委員会では、JR城端線の東側に計画されている新駅を、できるだけ同線へ寄せて乗り換えの利便を図り、駅の南北に計1.5ヘクタールの広場を設ける−などとする整備計画の素案を示しています。
 素案によると、整備検討区域は城端線と都市計画道路の下伏間江福田線、片原町伏間江線、高岡環状南線に囲まれた約80ヘクタール。新幹線ルートの南側に城端線新駅を見込み、広場の重点を南側に置くこと。新幹線の乗降客は1日7,400人と推計し、南側広場周辺には駐車場約560台分を確保すること。新駅へのアクセス道路となる市道駅南一丁目二塚線は4車線化を図ることなどが示されました。
 新高岡駅の1日の乗降客は7400人と推計され、県西部ばかりでなく、能登地域などからの利用も見込まれています。駅南北に広場を設け、バスやタクシーなどのターミナルを設けることなどが計画されます。周辺には既に、イオン高岡ショッピングセンターや高岡テクノドーム、高岡スポーツコア、済生会高岡病院などが集積し、新都心を形成。県西部全域からのアクセスを高めるための道路網整備が急務となっています。
 事務局は、中心市街地への影響や財源とのバランスから、積極的にまちづくりを行うゾーンを新駅周辺の40ヘクタールか50ヘクタールとする2案を中心に、次回までに整備イメージ図をまとめる考えを示しました。


Page top へ