本年6月に高岡市で全国ホタル研究大会が開催されることになりました。大会はウイングウイング高岡を主会場に6月18日から20日までの日程で開催され、全国から集まるホタル研究者と講演や研究発表と鑑賞会があります。
環境省事務次官の炭谷 茂 さんが「環境教育の課題と方向」と題して講演するほか、永年にわたってホタル研究をされてきた、中田中学校非常勤講師の水上
哲夫 さんが講演されます。また中田小学校・中田中学校の児童生徒による研究発表も期待されます。
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全国ホタル研究大会は、全国ホタル研究会が主催し、今回で37回を数えますが、第1回大会は、昭和43年に滋賀県守山町(現守山市)中央公民館で開催されました。
第1回大会は、全国で初めて人工飼育によるゲンジボタルの羽化に成功した守山市の故南喜市郎氏らが発起人となり、全国でホタルの人工飼育に取り組んでいる人たちの研究や情報交換の場にと、全国ほたる研究同好会として開催されたもので、全国各地から40人が参加しての大会でした。
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《大会日程》
18日:大会参加者を市内観光スポットへ案内
水上 哲夫 さんの講演
中田中学校非常勤講師 高岡市本保
ホタル観賞
19日:炭谷 茂 さんの講演 「環境教育の課題と方向」
環境省事務次官 高岡市長江出身
中田小学校・中田中学校 研究発表
《大会行事の主な内容》 ・旧六ヶ用水での自然増殖の取り組みと保護活動 ・中田中学校でのホタル養殖の研究および保護施設の工夫 ・いきものの里公園での工夫 ・中田小学校での取り組み ・児童生徒の研究発表 ・市内のホタルの発生地や市内の自然環境の紹介 |
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ゲンジボタル(ホタル科) |
体 長 |
12〜18mm |
分 布 |
本州、四国、九州、対馬 |
生息場所 |
水辺 |
出現期(成虫) |
7〜8月 |
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ホタルは、古くから初夏の風物詩として親しまれています。なかでもゲンジボタルが一番大きく明るく光ります。この光はメスとめぐり合うための合図です。お互いに相手をまちがえないように、種によって光の色がちがっているだけでなく、光が点滅するパターンもちがっています。
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点 滅の間隔は同じゲンジボタルでもちがっていて、東日本では4秒に1回、西日本では2秒に1回、東西の境界あたりでは3秒に1回光ることが知られています。また、それぞれがばらばらに光るのではなく、いっせいに同調して光るので、ゲンジボタルの名所では何千何万というホタルが川面に群がり、光の塊となって空中を飛び廻る光景が見られます。飛んで発光するのはオスで、メスは地上からそれにこたえるように発光します。
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メ スは川岸の苔(こけ)などに500個あまりの卵を産みつます。約一カ月後、ふ化した幼虫は水中に入ってカワニナという巻き貝を食べて育ちます。翌春、大きくなった幼虫はふたたび川岸にはい上がり、土の中にもぐってサナギになります。成虫の寿命は約2週間で、その間わずかに水分をとるだけで他には何も食べません。 |