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トピックス No.46
2004/03/01



希少種のミサゴなど90種を確認
 
二上山は野鳥の楽園
高岡市二上山総合調査研究会

 二上山総合調査研究会(会長・邑本順亮富山県自然解説員)は12日までに、高岡市の二上山で90種の野鳥が生息していることを確認したと発表しました。県が希少種に指定しているミサゴの繁殖も確認され、二上山が県内でも屈指の自然環境が保たれ、野鳥の楽園であることが裏付けられたことになります。
 総合調査研究会は2001年10月から1年間にわたって、二上山の野鳥の生息状況を調べてきました。その結果、県野鳥保護の会(日本野鳥の会県支部の前身)に報告された51種を大きく上回る88種が見つかり、調査期間終了後には雨晴海岸に隣接する水辺でシギやチドリなど「旅鳥」に分類される2種の野鳥も確認されました。
 ミサゴは県の「レッドデータブックとやま」で、希少種(存続基盤がぜい弱な種)に指定されており、樹木の上部で営巣する雄雌が繁殖する様子が確認さています。
 2002年の一年間に県内で確認された野鳥は213種で、二上山での90種は42%を占め、呉羽山(富山市)の55種と比べても突出して多く、調査に当たった研究会動物班の折田一実さん(日本野鳥の会県支部評議員)は理由として、次のの2点を挙げています。
   ▽ 野鳥が近くの加古川で水を飲んだり、水浴びのため集いやすい
   ▽ 富山湾に近く、春と秋に海を通って訪れる渡り鳥が多い
 日本野鳥の会県支部の高畑晃事務局長は「二上山は人間と野鳥が共生する里山としても価値のある場所だということが裏付けられた」と話しています。
ミサゴ:長い翼を張って川や海岸の上空に現れる大型のタカ類
 体はほぼトビと同大で翼はより長い。頭部は白っぽく褐色の過眼線があり、下面は白く胸の褐色のバンドが目立つ。翼の下面も白く見え、風切には斑模様がある。尾には横斑がある。全国の断崖のある海岸で局地的に繁殖し、秋冬には各地の海岸、湖、大きな川で見られる。停空飛翔から豪快に水中に飛び込み、魚を足でつかみとる。
県の「レッドデータブックとやま」で、希少種に指定されている。
ミサゴ
早春の二上山   二上山
ふたがみやま 標高274メートル

 県民から「東の立山、西の二上山」と呼ばれ、親しまれています。主峰二上山と城山の2つの峰が並ぶ低山で、古代人は2峰を男神女神として「二神山」とも称しています。
 万葉歌人、大伴家持も万葉集で「二上山の賦」などをたくさんの歌を詠んでいます。



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