JR城端線で分断され、同市下黒田で7年間にわたって通行止めとなっている都市計画道下伏間江福田線の整備方針を立体交差方式から、平面交差方式で早期整備する方針を固め、近く地元説明会を開き用地買収に向けた地元交渉を開始する方針で、2005(平成17)年度中の開通を目指すこととしました。
現場は市の東西を結ぶ交通の結節点で、将来の北陸新幹線高岡駅の建設をにらみ、駅南地区の道路整備に重要な課題で、多くの市民から早期開通を望む声がありました。
現地は、能越自動車道高岡インターチェンジ(IC)から市総合卸売市場を通って同市下黒田で城端線を越え、京田、駅南に抜ける延長4910メートルの道路のほぼ中間地点です。
市議会最大会派の自民クラブが市議会9月定例会代表質問で、平面交差方式による整備を提案、市がJR側に打診したところ、「周辺の踏切を含めた安全の確保ができれば平面交差もあり得る」(JR西日本金沢支社広報)とする回答を得たもので、今般の整備方針の変更を打ち出したものです。
市では94年度に、線路の下をくぐる「アンダーパス方式」による立体交差でいったん都市計画決定していることから同決定を見直し、平面交差方式での整備手続きを進めることになります。
付近の整備をめぐっては、新たに踏切を造ることに対してJR側が当初、安全確保の観点から他の踏切の廃止を条件に掲げたため調整が難航しており、市側も立体交差の整備費が約50億円と巨額なため事業に着手できず、こう着状態が続いていいました。
現場では96年に「彩り緑化祭」のため3カ月間だけ、仮設踏切による平面交差での通行をしていましたが、緑化祭終了後はJRと市の主張が折り合わず、7年間にわたって通行止めとなっていました。またこの地域では、昨年9月のイオン高岡ショッピングセンターの開業で通行量が増したことかもあり、市民からは改善要望が高まっていました。
市では立体交差から平面交差への方針転換について「都市計画決定の見直しは異例だが、これ以上、整備を遅らせることはできない。地元の皆さんにもご理解をいただきたい」としています。 |