市は、11年6月に国の歴史都市認定を受けたことに伴い、歴史・文化を生かしたまちづくりを進めていいて、15年春の北陸新幹線開業に先立ち、14年度に御車山会館を建設し会館する予定です。御車山会館では、毎年5月1日に高岡御車山祭で曳き回される実物の山車とともに、平成の御車山を展示する計画です。
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山車の部品の修復などを手掛けている高岡地域文化財等修理協会は、高岡市が2012年度に「歴史都市・高岡」の目玉観光スポットとして整備する高岡御車山会館に展示する「平成の御車山」の制作を開始します。伝統工芸の粋を集めて新たに作る平成の御車山は、ベテランと若い職人が一体となって制作することで若手の育成にも繋げます。
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平成の御車山は、実物7基が持つ特徴的な部分を組み合わせ、アレンジも加える方針です。市は制作検討委員会に素案を示し、市民や専門家の意見を踏まえ、夏に最終デザインを決めることにしています。デザイン案は3通りありますが、いずれも高岡の地名の由来である漢詩の一節『鳳凰鳴けり
彼の高き岡に 梧桐生ず 彼の朝陽に』等から、鳳凰や前田利長公がデザインのコンセプトになっています。高岡市では3月15日〜4月15日までデザインに関する意見を募集しています。
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制作は年明けにもスタートすることになります。高岡地域文化財等修理協会の金工・漆工技術者が中心的な役割を果たす一方、職人の減少や高齢化が進む中、技術者育成に役立たせる貴重な機会と技術継承の場になると思われます。市デザイン・工芸センターで実施する「伝統工芸産業技術者養成スクール」は12年度、2年制の金工修理技術コースを新設し、御車山に関わる若手の養成に取り組みます。
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