高岡市金屋町の市鋳物資料館のニシン釜と塩釜が、島根県出雲市の県立古代出雲歴史博物館で紹介されます。本年10月に県立古代出雲歴史博物館で始まる企画展「たたら製鉄と近代の幕開け」で展示される「ニシン釜」と「塩釜」は出雲のたたら製鉄による鉄であるかどうかは検証されていませんが、社会的需要と鋳鉄製品の製産の歴史を考察できる歴史遺産として展示されることになりました。
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会 期 |
: 2011年10月 7日(金)〜12月18日(日) |
会期中の休館日 |
: 10月18日(火)、11月15日(火) |
開館時間 |
: 午前 9時〜午後 6時(11月からは午前 9時〜午後 5時) |
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※入館は、閉館時間の30分前まで
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たたら製鉄と近代の幕開けでは、江戸時代から明治時代にかけて、島根は全国屈指の鉄生産地でした。地元で豊かに産出される砂鉄と木炭を用いて操業された日本固有の製鉄法とはどういうものであったのかと、江戸時代にたたら製鉄が栄えた様子、近代の到来とともに起こった新たな需要のなかでどのような対応を迫られ、終息をむかえざるをえなかったのかについてをテーマとしています。
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島根で盛んに生産された鉄は、北陸でも鋳物の材料として使われました。鋳物資料館の「ニシン釜」と「塩釜」が島根の鉄で造られたかどうかは分かりません.。しかしながら、金屋町にも江戸時代に釜などの鋳造に使う鉄が島根から北前船で運ばれていたという記録が残っています。
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高岡市金屋町の市鋳物資料館は、江戸後期〜昭和初期に肥料づくりで使われたニシン釜と、江戸〜明治期に製塩用として造られていた塩釜が一つずつ所蔵し展示しています。両方ともに鉄製で、製造年代ははっきりと分かっていせん。ニシン釜は最大直径約 100cm、深さ約80cm、塩釜は最大直径約60cm、深さ約40cm。今年 3月に国の登録有形民俗文化財に指定された「高岡鋳物の製作用具及び製品」に含まれています。
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