高岡の国重要有形無形民俗文化財 高岡御車山祭 のうち、二番町山車の車輪の修復作業が終わり山車に取り付けられました。開町400年の来年5月1日の御車山祭でお披露目されます。
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修復が完了した二番町の車輪は、新調した車軸に取り付けれれ、末広町の山倉前で試し引きされました。高岡御車山保存会理事の桶谷一美さんは、車輪が回る際のきしみ音も前と一緒、金具も新品同様でうれしいと話されていました。
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二番町の山車の車輪は直径約2m、重さ約400kg、厚さは外輪部で12.5cm、主要部分は樫材が使われていて、外輪部は8つの部材で組み立てられていで御車山全七基中最大です。
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老朽化に伴う修復は1995年から岐阜県高山市の高山・祭屋台保存技術協同組合で始まり、2006年度からは高岡市の文化庁の外郭団体が認定する技能者資格を持つ、祭屋台修理技術者会員らが漆加工や金工を施しました。
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車輪は新しく欅材で作られ、高岡市の祭屋台修理技術者会員で漆芸師の木津繁治さんと内島正雄さんが耐久性のある、蒔地工法で仕上げ、同会員で彫金師の鳥田稔弘さんと安川保憲さんが加賀藩前田家の家紋
剣梅鉢や桐、菊などの装飾金具を修復しました。
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高岡市は17年度、高岡御車山などの文化財を修復する技術の伝承へ研修制度を創設し、市内の熟練技能者が持つ漆工や金工などの技を、若手中堅技術者が受け継ぐことで、これまで県外に依存していた文化財修復作業などを地元で請け負える仕組みとしました。今後は、全国から曳山をはじめ御神輿などの文化財修理を引き受けることもできます。
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これまで、文化財修復をめぐっては、金沢市の金沢職人大学校の修復科が自治体ぐるみで技能者育成を進めているほか、木彫、塗りの伝統技法を持つ長野県の木曽地域地場産センターが専門事業化しています。
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高岡御車山は、豊臣秀吉が京都・聚楽第の行幸に使用した御所車を加賀藩初代藩主前田利家に下賜し、それを二代藩主利長が高岡の町民に与えたのが始まりと伝えられています。当初の形態は定かではありませんが、高岡の漆工や金工の技術で豪華絢爛だと称される曳山へと発展してきました。江戸時代の高岡のものづくり技術は、京都、江戸と並び称され、高い技術力があったと言われています。 |
http://www.city.takaoka.toyama.jp/kyouiku/2069/mikurumayama.htm |
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