イタリア・ミラノのデザインと高岡の伝統工芸の技が連携を探る「タカオカ ミラノ・フォーラムディスカッション」が22日から3日間、ミラノ在住の世界的デザイナー3人を招いて高岡市内で開催されます。来訪のデザイナーらは高度な技術を持つ高岡の伝統工芸の職人の仕事場を訪問し、新商品開発の可能性について意見交換をします。世界の富裕層に向けた商品の開発と高岡ブランドの確立へ一歩を踏み出すことができると期待されます。
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富山大学芸術文化学部の前田一樹学部長が中心となり、伝統産業技術保持者で作る「高岡巧美会」の会員も参加し、同学部公開フォーラム実行委員会が文部科学省の助成を受けて、「伝統を起点とした芸術文化振興事業」として開催されるものです。
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前田学部長は、世界のトップファッションメーカーは現在、そろって日本の伝統工芸に注目していると話され、特に欧州には金属文化の長い伝統があり、一昨年、ミラノでデザイナーたちに鳥田さんの象嵌のサンプルを見せたところ、皆目を丸くしていた。富裕層が求めるものをつかめば、高度な金属加工技術が集積した高岡は超高級品を提供できる可能性を持っている。世界の富裕層を狙った高級品の開発につなげたい。とも話されています。
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高岡市を来訪するのは、世界的に熱心なファンを持つジュエリーデザイナーのリア・ディ・グレゴリオさんと、建築家でプロダクトデザイナーの伊藤節、志信夫妻の3人で、22日は午後2時からホテルニューオータニ高岡で、ミラノファッションから見た日本の魅力などについて3氏の講演があります。
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23日は、3氏が、色金重ね高肉象嵌の唯一の保持者である鳥田宗吾(稔弘)高岡巧美会長や、焼型鋳造の人間国宝大澤光民さん、螺鈿(らでん)の今井孝雄さんら、優れた技術を有する職人の仕事場を視察し、連携を探る予定です。24日は午後2時から同ホテルで、前田学部長をコーディネーターに、3氏と橘慶一郎市長、鳥田会長、地元企業代表らが技術とデザインについて TAKAOKA DREAMS のタイトルで討論会が開催されます。
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