高岡市教育委員会は今夏休み期間中、市消防本部の協力をえて、小中学校の教員を対象に、救命技術指導者になるための「応急手当普及員」養成講習会を開催。救命法の基礎から機材の使用法などの高度な技術までを学ぶ計画です。
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来年度には市内全小中学校に救命機器のAED(自動対外式除細動器)が備わることから、同本部は「学校の充実した環境を生かせるよう頑張ってほしい」としています。
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応急手当普及員は、合計24時間の講習を受け、試験に合格した者がその資格を得ます。資格があれば、初心者向けの救命講習会で指導者を務められます。重い心臓発作や外傷の場合、処置が早ければ早いほど救命率は高まるとされ、救急車到着までの間に、そばにいる人がどのような処置をするかが救命の鍵となります。
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市教委は、学校内で子どもたちに万一の事態が起きた場合、近くにいる教員の対応が重要になるとして、教員向けの養成講習会を企画しました。各校から教員約40人が参加。医師や救急救命士を講師に、8月18日から30日の間の6日間で実施します。
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AED(自動体外式除細動器 Automated External Defibrillator )とは電気ショックが必要な心臓の状態を判断し、心臓電気ショックの器械です。
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AEDは平成16年7月から誰もが使えるようになり、今日では多くの公共施設やホテルなどに設置されていいます。 高岡市教委は、既に全12中学校と市立こまどり養護学校に置いており、来年度中には全27小学校に配備する計画です。
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つなげ救命の連鎖 |
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尊い命を救うために必要な行動を迅速に途切れなく行う重要性を示しています |
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突然死の死因のほとんどは心臓疾患です。それを心臓突然死といい、その大部分は心室細動という病気です。
心室細動になると心臓がけいれんし、ポンプとしての役割が果たせず、助かるチャンスは1分経過するごとに約10%づつ失われ、10分後にはほとんどの人が死に到ります。この心室細動を正常な状態に戻す唯一の方法は除細動(心臓への電気ショック)です。そこで、早期の除細動ができるAEDの使用が必要となり、素早い除細動は社会復帰の鍵にもなります。AEDを自宅、学校、職場、たくさんの人が集まる公共の施設など様々な場所に置き、AEDを使うことで、突然死を防ぐことができるのです。AEDは除細動が必要かを判断し、救命の手順を音声にて指示します。AEDは除細動を含めた救命行為が簡単に出来るように作られています。
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今回受講する各校の普及員が他の教員やPTA、児童・生徒らに救命の基礎技術を教えることで、教育現場全体の水準が向上し、それだけ救命のチャンスが増えることになると期待しています。 |
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