在宅介護支援センターが介護保険実施後も在宅介護支援センターである為に

 在宅介護支援センターは言うまでもなく、行政からの委託事業です。
 ケア・マネジメントを実施する機関でありながら、介護支援専門員(ケア・マネジヤー)がケアプランを作成する様になると、その特徴が今一つボヤけてしまっているのではないでしょうか。
 又、単なる行政の調査機関や便利屋になってはいないでしょうか。私は次に述べる重要な役割を持っていると考えています。

 支援センターには地域を福祉目的を持って組織化するという重要な役割があります。
 私が台帳を町内(民生委員)単位に区分したのもその為です。
 地域の福祉事情を一番良く御存知なのは民生委員さんだと思います。
 又、町内会長や老人クラブの会長さん、福祉活動員さんでも良いのです。
 地域と支援センターのパイプ役になっていただける方々とのプライバシー以外の部分で情報交換が必要になってきます。

 地域には色々な方々が生活しておられます。福祉ニーズがありながら、ひっそりと生活しておられる一人暮らしや老人世帯の情報は、待っていても飛び込んではきません。
 待つ福祉から、発見する福祉へ、それが在宅介護支援センターの重要な役割の一つだと考えます。

 次に、各種サービス機関との連携を密にしながら、その持てる機能を最大限に引きだす必要があります。
 サービス機関に所属しておられる支援専門員の方は、自分の施設の分野については熱知しておられますが、果して他の分野の機能を充分に引き出す事が出来ているでしょうか。
 自分の施設関連のサービスで間に合わせてはいませんか?
 利用者に最も適したサービスを受けていただく為にも、地域におけるあらゆる社会資源をネットワーク化して、その情報源になる事も、支援センターとしての重要な役割であると考えます。
 そして、その社会資源の質・量共に限りなく増やしていく努力も重ねていかなければならないとも考えます。

 具体的には、民生委員からの老姉妹世帯の情報から、リウマチの妹に支援の手を差し伸べた事があります。
 同じく、老夫婦の夫が特養ホーム入所になった事が引き金になり、うつ病になった妻への支援もありました。
 又、病気の老親を子が病院から連れ出し、医療を受けさせない事件もありました。
 又、老夫婦で同様なケースもあり、妻の足には大きなアンカの火傷を作ってしまいました。
 又、夫が妻の重度アルツハイマー病を認めようとしなかった事もありました。
 これらはみんな地域の方々の情報でした。
 いずれも、ただサービス調整で解決する問題ではありません。
 その原因をいかに取り除くかという、ソーシャルワーカーの目と、医療・保健の角度からの適切な判断が必要でした。

 又、元気な重度痴呆症の方を入所対応出来る施設が県内には無くて、隣県の施設にお願いしたという残念な想いをした事もあります。 
 これは、在宅介護支援センターが先頭に立って利用出来る社会資源を増やしていく上で、必ずぶつかる問題であり、解決に向けて努力していかなければならない問題ではないかと考えております。

 地域の抱える介護ニーズを底辺で支える逆ピラミッド型の図式を常に頭に措いて仕事にあたっておりました。それでもなお、誰も知らない、表面化しないケースがある事を信じて、ニーズの発見に努めておりました。

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