介護研ニュース編集・発行『高岡発・介護問題研究会議』
                  発行責任者  二   上     浩

第1号第2号第3号ダイジェスト版 URL http://www1.tcnet.ne.jp/kaigoken/

 ホームページ『高岡発・介護問題研究会議』は「長い人生の中で日が当たる事無く、介護が必要になっても訴えもしない。公的福祉(保健・医療)サービスを勧めても排斥する。その様な方々に人の心を届けたい」との想いから設立いたしました。

私には、特別養護老人ホーム「雨晴苑」生活指導員や「雨晴苑在宅介護支援センター」ソーシャルワーカー時代の数多くの体験があります。これらの体験の中から「介護問題」に限定してホームページの開設を決意したのは、「介護保険法施行後ケアマネジャーの皆様が過大な事務負担で役割を果たせていない」旨、報道された事がきっかけとなりました。
ホームページ開設1ヶ月が経過いたしました。その中で、地元高岡の地域の皆様に、ぜひお伝えして行きたい事柄が数多くありますので、ニュースを発行することに致しました。各校下の社協会長・在宅介護支援センター・市高齢福祉課・市保健センター宛に郵送させていただきますが、コピー等どのような利用方法を採って戴いても結構です。
今回は、在宅介護支援センターの役割をホームページからと、その考え方にご賛同頂いた、行政主催の研修会等の講師を務めるM氏のメール文章の要約をご紹介いたします。

介護保険がスタートした後の支援センターの在り方について、特にソーシャルワーカーの皆さんに原点に戻って、今一度考え直して頂きたい事があります。

在宅介護支援センターが介護保険実施後も在宅介護支援センターである為に

 在宅介護支援センターは言うまでもなく、行政からの委託事業です。ケア・マネジメントを実施する機関でありながら、介護支援専門員(ケア・マネジヤー)がケアプランを作成する様になると、その特徴が今一つボヤけてしまっているのではないでしょうか。又、単なる行政の調査機関や便利屋になってはいないでしょうか。私は次に述べる重要な役割を持っていると考えています。
支援センターには地域を福祉目的を持って組織化するという重要な役割があります。私が台帳を町内(民生委員)単位に区分したのもその為です。地域の福祉事情を一番良く御存知なのは民生委員さんだと思います。又、町内会長や老人クラブの会長さん、福祉活動員さんでも良いのです。地域と支援センターのパイプ役になっていただける方々とのプライバシー以外の部分で情報交換が必要になってきます。
地域には色々な方々が生活しておられます。福祉ニーズがありながら、ひっそりと生活しておられる一人暮らしや老人世帯の情報は、待っていても飛び込んではきません。待つ福祉から、発見する福祉へ。それが在宅介護支援センターの重要な役割の一つだと考えます。
次に、各種サービス機関との連携を密にしながら、その持てる機能を最大限に引きだす必要があります。サービス機関に所属しておられる支援専門員の方は、自分の施設の分野については熱知しておられますが、果して他の分野の機能を充分に引き出す事が出来ているでしょうか。自分の施設関連のサービスで間に合わせてはいませんか?利用者に最も適したサービスを受けていただく為にも、地域におけるあらゆる社会資源をネットワーク化して、その情報源になる事も、支援センターとしての重要な役割であると考えます。そして、その社会資源の質・量共に限りなく増やしていく努力も重ねていかなければならないとも考えます。
具体的には、民生委員からの老姉妹世帯の情報から、リウマチの妹に支援の手を差し伸べた事があります。同じく、老夫婦の夫が特養ホーム入所になった事が引き金になり、うつ病になった妻への支援もありました。又、病気の老親を子が病院から連れ出し、医療を受けさせない事件もありました。又、老夫婦で同様なケースもあり、妻の足には大きなアンカの火傷を作ってしまいました。又、夫が妻の重度アルツハイマー病を認めようとしなかった事もありました。これらはみんな地域の方々の情報でした。いずれも、ただサービス調整で解決する問題ではありません。その原因をいかに取り除くかという、ソーシャルワーカーの目と、医療・保健の角度からの適切な判断が必要でした。
又、元気な重度痴呆症の方を入所対応出来る施設が県内には無くて、隣県の施設にお願いしたという残念な想いをした事もあります。これは、在宅介護支援センターが先頭に立って利用出来る社会資源を増やしていく上で、必ずぶつかる問題であり、解決に向けて努力していかなければならない問題ではないかと考えております。
地域の抱える介護ニーズを底辺で支える逆ピラミッド型の図式を常に頭に措いて仕事にあたっておりました。それでもなお、誰も知らない、表面化しないケースがある事を信じて、ニーズの発見に努めておりました。

ホームページ『高岡発・介護問題研究会議』は、私が雨晴苑在宅介護支援センター・ソーシャルワーカーとして実践してきた「在宅介護支援センターの地域活動」を基に作成しました。地域や医療・保健・福祉等関連機関とのネットワーク活動は、ケアマネジメント機関としての在宅介護支援センターにとって、非常に大切な活動です。
地域の民生委員さん等と協働して、数多くの問題を解決してきました。その中でも、放っておけば決して表面化することのない、「家族・親族の問題」をテーマにインターネット・ケース会議を通じて問題を解決する意図でスタートしたホームページです。

開設から3ヶ月経過した正月。「研究会議」をスタートさせなければならない1通のメールが舞い込みました。在宅福祉の基盤ともいえるネットワークが破綻しています。地域の福祉コミュニティーといわれるものも機能していないのが現状ではないでしょうか?
そんな中で、介護問題が発見出来るわけがありません。サァー大変。という事で、急遽第1回「研究会議」を開催いたしました。
次に、「研究会議NO1」の議事録をご紹介いたします。尚、この会議は継続して開催いたしますので、ぜひ、ご参考にして頂きたいと思います。
尚、議事録の末尾に、次回会議「研究会議NO2」のご案内をさせて頂きました。皆様の会議ご出席、心よりお待ち致しております。

研究会議 NO1 議事録

2002・1・12(土)20:00〜

議長 ただいまから会議を始めさせて頂きます。議長のホームページ管理者二上 浩です。
本日市民の立場からご参加いただいている方が少なくとも1名おいでますので、ご報告いたします。尚、私二上は元在宅介護支援センターソーシャルワーカーです。
議題
(1) 研究会議のすすめ方・会議(案)
(2) 『高岡発・介護問題研究会議』のすすめ方
(3)  その他
に関して、一括してご意見をお伺いいたします。
 先日、『介護問題発見の手引き』等に関して、研究会議を開催する必要性を感じた1通のメールをいただきました。部分抜粋してご紹介いたします。

 『社協、官製の住民組織に幻想がおありのようですね。在宅支援センターも私が知る限り、ほとんど期待は出来ないところだと思うのですが。今までの組織体がもう時代についていけない、と思っているの。措置時代にラクチンにお金が入って来ていたわけだから、サぁー競争、といわれてもあたふたしているばかり。しかし、組織としての旧勢力と、そこに居る個人は別です。個としての職員の方が、現状を変えようと頑張っていらっしゃるのは、私も知っています。いろんな集会や勉強会で、頼もしい方たちを拝見してきました。私の町にも、数人居ます。NPOと言う、手探りのしかし、しがらみのない活動にいろんな支援や助言を下さいます。私は、社協は、サービス提供者になってはいけない、が持論です。認定調査とか、居宅支援とか中立、独立性の強く求められる仕事をして欲しいと思います。民間ができること、出来ている事には手を出さない。社協はどうしたって高コストですから、納税者としては、何でも屋で何もかも中途半端な社協の体質は変えてもらいたいと思うのです。
在支にも似たような感想を持っています。何をしているのかよく分かりません。基幹型も出きましたが、何のためにあるの、理解できない。パソコンに作ってもらうケアプランで仕事しているケアマネがとっても多い現状では「ケアマネジメントリーダー活動支援事業」が必要と考えられるのも解りますが、でもはっきり言って、余計なお世話。仕事をまた、増やすのだ、と思っています。介護の現場で何が起こっているのか、何にたいして利用者さんが不安や不信を感じているのかホンキで、知ろうとしない人たちに、ケアマネのリーダー研修などして欲しくないと思うのです。NPOのよさ、をそぐことになると私は考えています。』

厳しい現状ですね。現実をそのまま正確に描写したメールだと思います。それでは、社協、官製の住民組織を本来の形に戻す為には、どの様にしたら良いのでしょうか。又、地域・福祉コミュニティーを修復するのには、どうすればよいのでしょうか。(果たしてコミュニティーが存在していたのでしょうか?)
以上に関してご意見をお願い致します。

(ご意見)

議長 塚本様よりご意見を頂きましたので、ご紹介します。

社会保障と人権連絡会議inとやまの塚本と申します。
 『社協、官製の住民組織に幻想がおありのようですね。〜中間略〜NPOのよさ、をそぐことになると私は考えています。』のご意見について私見を述べます。忌憚のないご批判などをいただければ幸いです。
(1)制度疲労について
(2)社会福祉協議会のあり方について
(3)在宅介護支援センターの実態について
(4)ケアマネジメントリーダーについて
(5)「だから、・・・」から後について

(1)制度疲労について
 社会福祉協議会や官製の住民組織(民生委員協議会などの事でしょうか?)などの既存の組織が時代の流れについていけないというご指摘と受け止めました。確かに、地域の福祉が大きく転換しつつある今日、それらの既存組織ないし団体は、地域が求めているようには機能していない観があると思います。しかし、ではそれらの組織・団体はもう「旧勢力」であり、新勢力にとって代わられ葬りさられるべきものかというと、そうではないだろうとも思います。現在だけを見れば制度疲労のほころびばかりが目につきますが、社会福祉協議会や住民組織がこれまで地域の福祉に対して貢献してきた歴史は否定できませんし、これから将来に向かっても一定の役割を担う事が期待されていると思います。
 肝心なのは、旧勢力と定義付けて潰すのではなく、いかに良いところをのばし、問題のあるところを改めていくかではないでしょうか。ご指摘の中にもあるように、どんなに情けない組織・団体でも、まともな考えの人が一人二人はいるでしょうし、内部から変革しようと頑張っているでしょうから、そういった人たちを支援したり、あるいは外からの力(NPOなど)で組織・団体の変革を促すなど、いろいろやり方はあると思います。投稿された方も、おそらくはそのような意味での闘いを日々体験しておられるのでしょう。表明された問題意識には共感できる部分があります。まずは、このような話題を話しあえる場ができただけでも前進だと思います(二上さんに感謝!)。議論を重ねる中で、参加される方の思いが形になっていけば(バーチャルではなく現実社会のものになっていけば)と思います。

(2)社会福祉協議会のあり方について
 市町村社会福祉協議会のあり方として、伝統型(事業主体とならないタイプ)といわゆる事業型(積極的に事業主体となるタイプ)とに大別され、いずれが良いかといった議論がなされる事がありますが、これは一長一短があり、一概に断ずる事はできないだろうと個人的には思っています。いずれのタイプを選ぶかは、社会福祉協議会会員である地域住民が運営に参加する中で主体的に選択すべき事でしょうし、それぞれに一長一短があるわけですから、長所を伸ばして短所を改めるよう工夫していけば良いのだろうと思います。もし、社会福祉協議会が現状で高コストならば、なぜ無駄があるのかを分析し、解決可能な事から解決していくべきだと思います。また、公平性についても、事業型と公平性とを両立するにはどうすれば良いのか、という視点もあり得るのではないかと思います。「社会福祉協議会だから高コストなのだ」「事業型だから公平ではないのだ」という論理は、あまり精密ではないですし、建設的な提案には結びつきにくいと思うのです。
 後者についてだけ若干言及しますと、たとえば訪問介護事業と居宅介護支援事業を両方一つの社会福祉協議会が行う場合であっても、個別ケースごとに、たとえばAさんの訪問介護をその社会福祉協議会で担当するならば居宅介護支援は他の事業所にゆだねる(逆もありますが)などのルールを作ってサービス利用者やそのご家族にその意義を説明し、ご了解をいただくような運用をすれば、必ずしも公平性が損なわれるという事にはならないと思います。

(3)在宅介護支援センターの実態について
 在宅介護支援センターの介護保険法施行以後の実態は、ご指摘の通りと思います。ただ、これもいわゆる「在宅介護支援センター不要論」に傾くのではなく、いかに地域で求められる姿に改めていくかという視点で考えるべきだろうと思います。支援センターの再生に関しては少し私見をまとめていますので、ご一読の上、忌憚のないご批判を賜る事ができましたら幸いです。
http://www2.nsknet.or.jp/~mcbr/p-chuchotement20001115.html
http://www2.nsknet.or.jp/~mcbr/p-chuchotement20001116.html
http://www2.nsknet.or.jp/~mcbr/p-chuchotement20010418.html

(4)ケアマネジメントリーダーについて
 この制度も、ご指摘の通り問題があると思います。指導する立場の方々が、指導される側よりも実践経験がなく、どうかするととんでもない見当違いをなさる事が懸念されます。介護保険法下のケアマネジメントの問題は、もっと別の方法で解決できると思います。具体的には上記3)に挙げた拙稿にて少し言及しています。

(5)「だから、・・・」から後について
 ご投稿を拝見しての感想ですが、NPOが旧勢力に代われば万事問題解決という事にはならないと思います。現在の問題の客観的な分析がなければ、NPOといえども社会福祉協議会ないし既存の組織・団体の二の舞にならないという保障がありません。いろいろ問題がある事をご指摘になられた事自体に意義はありますし、そのご指摘も大筋正しい内容だと個人的にも思うのですが、できればそこで終わるのではなく、「だから」どうするのか、その問題を「私は」どうやって解決しようと思うのか、「だから」から後を一人称で語る事がなければ、自分の人生とその問題との関わりが出てこない、社会を変える実践が生まれてこないと思うのです。議長の二上さんが<厳しい現状ですね。現実をそのまま正確に描写したメールだと思います。それでは、どの様にしたら良いのでしょうか。又、地域・福祉コミュニティーを修復するには、どうすればよいのでしょうか。(果たしてコミュニティーが存在していたのでしょうか?) ご意見をお願い致します。>と簡潔ながらあえてコメントをされた意味がそこにあると考えるのは深読みでしょうか。誤解のないように付言しますが、私は決して投稿された方を非難する意図でこれを書いているのではありません。できれば今一歩踏み込んだご意見を伺わせていただきたいという希望からです。私もご意見をお待ちします。 m(_ _)m

議長 会議開始早々、早くも失敗してしまいました。このメールは続いております。「だから、・・・」の部分を掲載します。

『因みに私たちは、訪問介護、居宅支援ともに、県下いっせいに行われた第三者評価で県内最高との評価を貰いました。それでも、私たちはまだまだ利用者さんの側に立ててないと、考えています。利用者さんの身になって、寄り添うには、制度が、通達が、指導が邪魔なことよくあります。それを利用者の我侭に付き合ってるとか、利用者の言いなりになっているとしか判断できない、行政とか福祉の旧勢力の方達にとっても不信感があるんです。
私たちは未だない新しい地域ケアを構築したいと考えています。NPOの有機的な連携システムをまず作りたいと考えています。お力をお貸しください。

そして、塚本様は決して深読みされていないことを付け加えます。
     塚本様、どうもありがとうございました。

 現在手元に届いているのは、塚本様のご意見1通ですが、塚本様のご意見に対してでも結構ですので、皆様のご発言をお願い致します。             20:30

議長 今回のテーマは、「研究会議」初回としては、余りにも問題の範囲が広く、漠然とした、ご意見をまとめにくい内容ではなかったかと思います。
 そこで、 議題(2)の中でも触れましたが、公的機関から地域への働きかけ等について、今までホームページ上で考え方をご紹介してきました。本来ならば、地域の皆様に対しても、各機関の機能や「素晴しい地域活動」等の必要性等についてお知らせして行かなければならないと考えていますが、現時点で、その「手立てがない」というのが実情です。(機関が動かなければ、地域が機関を動かすことへの期待)この問題に関して良い案があれば教えて頂きたいと思います。
21:15

議長 本日は、色々な角度から、中身の濃いご意見、どうも有り難うございました。
塚本様のご意見にもありましたように、「既存の組織の良いところを伸ばし、問題のある所は改めて行く」という姿勢が大切なのではないでしょうか。
 今日の会議にご参加いただいた方々や、今後、議事録を目にされる読者の皆様に(今日そしてこの先積み重ねて行かれるであろう)議論の中から、感じられた各々の考え方を、地域社会の中で活用していっていただければ幸いと思っています。
 又、本日の参加者の中には、登別市の特別養護老人ホーム緑風園菊地様が、地域へ働きかけられて、ご参加いただいた方もおいでると聞いております。
 『高岡発・介護問題研究会議』で提起している問題は、取るに足りない小さな問題かもしれません。しかし、この様に地域から忘れ去られようとしている問題だからこそ、発見できる地域の態勢を整えて行って頂きたいのが私の気持ちです。そして「地域で本日の会議内容や『介護問題』等について話題になる事がホームページを開設した最大の意義なのだ」と自問自答しています。
 次回は、今日提示されました豊富な資料の中から、ゆっくりと吟味しながら議案を作りたいと考えております。
 本日ご発言いただけなかった方々にも、次回はご意見をお伺い出来るものと楽しみにしております。
 それでは皆様、本日はお忙しい中、長時間にわたり、どうも有り難うございました。
 これで「研究会議NO1」を閉会いたします。                                 22:00

 本日の発言者塚本さんのホームページ 社会保障と人権連絡会議inとやま
    URL   http://www2.nsknet.or.jp/~mcbr/index.html

研究会議NO 2 議 事 録

2002・2・9(土)

議長
ただいまから会議を始めさせて頂きます。議長のホームページ管理者二上 浩です。元在宅介護支援センター・ソーシャルワーカーです。
「研究会議NO1」でご発言いただいた「社会保障と人権連絡会議inとやま」塚本 聡様の資料 の中に「第5回富山県医療福祉保健交流集会」シンポジウムでの発言原稿がありました。
 その中で、ケアマネジャーの所属等の違いから、4つの類型に分類して話を進めておられます。
(1)母体法人のサービスに対し、宣伝・囲い込み機能を果たしている。
(2)市町村直轄であり、基幹型在宅介護支援センター・保健婦さんの兼務等。
(3)母体法人が、囲い込みできるほどの総合的ケアサービス能力を持たない。
(4)母体法人のサービスは整備されているが、囲い込みは一切行わない。 http://www2.nsknet.or.jp/~mcbr/p-chuchotement20001115.html

 今回、在宅介護支援センターのケアマネジメントを議題として選びましたのは、在宅介護支援センターは、地域活動を内包したケアマネジメント機関として制度化されており、上記(4)に徹する必要がある(必要な方に必要なサービス)と考えられますが、現実として「果たしてどうなのか」という問題があります。
塚本さんは『利用者と事業者のどちらを向いて仕事をするのかという問いは、専門職としての倫理を厳しく験す問いであり、良心的なケアマネジャーほど、この板ばさみにあって苦しんでいるはずです』と表現されております。
幸いと申しますか、来年度(2002・4)から実施が予定されている「ケアマネジメントリーダー活動支援事業」により、改善を期待するものですが、果たして、行政指導的方法でよいものかとも考えております。
尚、基幹型在宅介護支援センターについては、地域の保健・福祉サービス等、全般にわたるご指導役ですから、今回の論議からは外させて頂きます。

 もう1点、在宅介護支援センターには、地域や医療・保健・福祉関係機関等との連携という役割がありますが、この「在宅介護支援センターの地域活動・ネットワーク活動」についても、ご意見をお伺いしたいと思います。これは、ケアマネジメントとも関係の深い活動であると考えております。
 このテーマは、私にホームページ作成の決意をさせたきっかけでもあります。「在宅介護支援センターが介護保険実施後も在宅介護支援センターである為に」の中で次のように記述しております。

 「在宅介護支援センターには地域を、福祉目的を持って組織化するという重要な役割があります。(中間省略)次に、各種サービス機関との連携を密にしながら、その持てる機能を最大限に引き出す必要があります。(後半略)」
(参照) 在宅介護支援センターが介護保険実施後も在宅介護支援センターである為に

 以上2点について、議題として提示いたします。
在宅介護支援センターを、本来の姿に戻す為にはどうしたらよいのか。という観点から「在宅介護支援センターが行うケアマネジメントの質(内容)」「在宅介護支援センターの地域活動・ネットワーク活動」に対しての活発な議論をお願い致します。
(参考)塚本さんは同発言の中で、提言として「囲い込みのあるケアマネジメントと囲い込みのないケアマネジメントでは、報酬に差をつける必要性がある」と述べておられますが、これに関して、保険調剤に例えて意見を述べておられる方がありますので「ホームページ開設者からのご案内」2001/11/25日付を参照して下さい。
http://www1.tcnet.ne.jp/kaigoken/5goannai.htm
 尚、「介護研ニュース第2号」(「研究会議NO1」議事録・「研究会議NO2」ご案内・開会)を作成し、2月1日までに、高岡市社会福祉協議会・定塚地区社協・在宅介護支援センター(9)・高岡市保健センター・基幹型在宅介護支援センター・高齢介護福祉課宛に郵送しました。又、富山県厚生部高齢福祉課・富山県社会福祉協議会宛に、メールで『高岡発・介護問題研究会議』のご紹介と「介護研ニュース第2号」のコピーを送りましたので、ご報告いたします。
議長
大沢野町地域ケアネットワーク事務局から、在宅介護支援センターの現状と経緯についてご連絡いただいておりますので、ご紹介いたします。
大沢野町には在宅介護支援センターが2箇所あります。役場内の支援センターと特別養護老人ホーム太陽苑に併設された支援センターです。このような配置になったのは、大沢野町が南北に長いためです。
 最初にできたのは太陽苑の支援センターですが、町の地域福祉計画上は、もともと春日周辺を中心的な福祉ゾーンにする予定でしたので、後発の支援センターの方が機能的には主となり、太陽苑の支援センターは従たる位置づけになるはずでした。
 後発支援センターは、一旦町社会福祉協議会の入っている大沢野町健康福祉センター(だったかな?)ウィンディ内に設けられたのですが、介護保険を期に、基幹型の設置条件などの事情から大沢野町高内の大沢野庁舎の健康福祉課内に移転し、名称も変更となりました。
 現在は、町の支援センターが基幹型と地域型を併設、太陽苑の支援センターが地域型という体系でやっています。
 富山市のように大きなところでは支援センターの地区割りがありますが、大沢野町では特に地区割りを定めておらず、いずれの支援センターも町全域をカバーする事としています。これは、町民に支援センターの選択権を保障するという意味合いもあります。
 そこで、北部に位置する太陽苑の支援センターが岐阜県境の南端まで足を運ぶ事もあれば、町の支援センターが太陽苑の近所の方の担当になる場合もあります。
 この度の議題となるケアマネジメントやネットワーク活動は、いずれも重要なものであり、是非関係者の方々のご意見を伺いたいものです。
 大沢野町地域ケアネットワークに参加される方も、できればこのような議論の積み重ねに参加いただければと思います。

議長
本日は民生委員の方にもご参加頂いておりますので、ご報告いたします。
議長
 議題に「在宅介護支援センターは、地域活動を内包したケアマネジメント機関として制度化されており、上記(4)"母体法人のサービスは整備されているが、囲い込みは一切行わない。"に徹する必要がある(必要な方に必要なサービス)と考えられますが、・・・」と明記いたしました。
塚本さんは『利用者と事業者のどちらを向いて仕事をするのかという問いは、専門職としての倫理を厳しく験す問いであり、良心的なケアマネジャーほど、この板ばさみにあって苦しんでいるはずです』と表現されております。
又、大沢野町地域ケアネットワーク事務局からは"富山市のように大きなところでは支援センターの地区割りがありますが、大沢野町では特に地区割りを定めておらず、いずれの支援センターも町全域をカバーする事としています。"と情報を頂いております。
私は、上記地区割りと、専門職の倫理の問題を次のように考えております。

専門職の倫理の問題ですが。

 担当区域内でのケアマネジメントに際して、当然の事として母体法人のサービスへのニーズが発生すると思います。母体法人のサービスが利用者に対して「必要なサービス」の場合は、囲い込みとは言わないのではないでしょうか?そういう意味も含めて(必要な方に必要なサービス)とさせて頂きました。
又「母体法人のセールスマン的役割を目的としている」在宅介護支援センターについては、法人に対して厳しい批判があってしかるべきと考えます。

地区割りに関しては、

高岡市の関係者から情報が頂けなかったので、私の方から私見を交えて報告いたします。
 高岡市には9箇所の在宅介護支援センターがあります。市医師会訪問看護ステーション(1)と老健(2)市社協(1)特養(5)です。他に基幹型センターが市庁に設置されています。
担当地区割りは行政の決定ですし、実情は知りません。私がその立場にいたとしたら「訪問看護ステーション・センターは全市的在宅医療担当。市社協・センターは全市的地域ネットワーク担当。基幹型センターは全市的困難事例担当(地区担当と協働)。残り7在宅介護支援センターで地区割り(町内にまで視野を広げた地域活動)」という担当割を発案したかもしれません。
 在宅介護支援センターにも得意分野がありますので、その機能を充分に発揮できる態勢が望ましいのではないかと思います。

 私が支援センター・ソーシャルワーカーの時のことです。保健センターの保健婦さんが、ねたきり申請者の訪問指導等の帰りに支援センターへ情報交換の為に立ち寄ってくれていました。電話での情報交換もありました。回を重ね、情報はほとんど共有出来るまでになっていました。勿論、保健婦さんの自発的行動です。
 関係機関との連携と一口で言っても、内容は千差万別です。機関の間での表面的なネットワークも必要なのかも知れませんが、担当者間のコミュニケーションをより大切にして、お互いの情報を共有出来る程のお付き合いをして頂きたいと思っております。
20:00

議長
私は「在宅介護支援センター」を地域の皆様に知っていただく為に、次に紹介する行動や事務の整理をしました。
(1) 担当地区内の町内(民生委員担当区域)の地図を作りました。
 約90名の民生委員さんを訪問して、地図上に担当区域の線引きをして頂きました。(最初は訪問の口実程度に考えていましたが、仕事を進めてゆくうちに、非常に重要な道具に変身しました)
そして訪問の目的や在宅介護支援センターの仕事内容の広報をさせて頂きました。
 又、定期的に、担当区域内の福祉(医療・保健)対象者について、現況報告を兼ねた情報交換を実施いたしました。
(2) サービス利用者の追跡調査を実施しました。
母体法人のサービス利用者以外の福祉対象者に関して、市のねたきり・痴呆申請者の訪問調査と同時進行で訪問調査を実施しました。(サービス利用者で、訪問相談の必要な方の相談にも出かけました)
(3) 在宅介護支援センター相談協力員人選に関して次のことを実行しました。
相談協力員の人選に関して、担当地域内の民生総務の皆様に個別に相談したところ、中に市民生総務会長がおられ、高齢福祉課から総務会に議案提示していただく事と、総務会後に、総務の皆様と相談する事の助言を頂き、高齢福祉係長と調整を取り、市民生総務会に議案提示して頂きました。
私は総務会が終わるのをただ一人で会議室の前廊下で待っていました。
総務会では、「雨晴苑だけ総務と相談するのはおかしい」という可笑しな話になり、各校下総務・副総務が相談協力員を勤める事がもう決まっていました。会議終了後の会議室へ呼ばれ、総務会長から経過と総務会の結論をご説明いただきました。現在もその形で運用されているものと思います。
(4)サービス利用者・対象者台帳を町内(民生委員)別に整理しました。(クリアケース利用)
 ファイルを町内別に整理して、民生委員さんとの情報交換に役立てました。勿論、プライバシーの保護については充分配慮した上でのことです。訪問相談にはそのファイルを持って行くので、ついでに民生委員宅を訪問しても、手元にはいつも資料がある状態を作ることが出来ました。移動する事務室です。
この方式。皆さんぜひご利用になって下さい。表紙裏には(1)で作った地図をファイルしていましたので、家がわからないという事もありません。非常に便利な台帳です。
(5) 地図を一冊、対象者の異動専用に犠牲にしました。蛍光ペンで、新規はピンク、削除は黄で上塗り、すると、オレンジになります。老夫婦の家庭は遠慮して小さく塗りつぶしてください。これなら、担当者が変わっても、世帯の過去の履歴がわかります。勿論、民生委員さん宅は別の色でマークしてあります。歴代の方も判ります。是非応用して頂きたいと思います。あぁ、そうそう、死亡欄の切り抜きもしていました。蛍光ペンでマークして。

 以上が、ソーシャルワーカーとして地域に溶け込む努力の実践です。他にも思い出したことがあれば、その都度ご紹介したいと思います。
20:30

議長
 向こう三軒両隣のお付き合いが現在も残っています。ご近所の情報を頂きました。

お隣は3週間ほど前連れ合いを無くした、お爺さんが一人暮らし、向かいには骨折で寝たきりのおばあさんと、若年性アルツハイマーでもはや寝たきりの嫁、近所には年寄りがいっぱいです。
 私が手を出せるのはお隣だけですが、せめておかずでもと、せっせと運んでおります。いつか自分も行く道と思えば、他人事ではありません。

 向こう三軒両隣のお付き合いが残っていて、とても微笑ましい良い地域ですね。「明日はわが身かもしれない」との思いが、助け合いの原点なのだと思いました。この様なご近所のつながりを、各町内で実りある実践に結び付けて行って頂きたいものです。
 高岡市では核家族化が進み、旧市内の高齢化率が非常に高くなっていますが、これは全国的傾向のようですね。
ご近所は大切にして行きたいと思います。

皆様お忙しい様子です。予定されたご意見がいまだに届きません。議長のペースで会議を進めさせて頂いています。ご了解下さい。
21:15

議長
 民生委員の田中様からご意見を頂きました。

関係機関との連携と一口で言っても、内容は千差万別です。機関の間での表面的なネットワークも必要なのかも知れませんが、担当者間のコミュニケーションをより大切にして、お互いの情報を共有出来る程のお付き合いをして頂きたいと思っております。

 わたしは現在、地域支えあいネットワークの立ち上げに当初から係わっていますが、本当に上記のように感じます。
 ネットワーカーとしてはボランテア、民生委員、保健活動推進委員、社協関連など考えられますが、協力要請の一片の紙切れだけでは決して動いてくれません。
 日頃のコミュ二ケイションが必要なのはもちろんですが誠意を尽くしてのお願いが必要です。これも日本人の特徴と言ってしまえばそれまでですが。
 これからもよろしくお願いします。

議長
 是非、ネットワークのメンバーに在宅介護支援センターもお誘い下さい。高齢者福祉の分野で大いに活躍が期待される機関です。

議長
それでは最後に、2001・10・27に「ご意見・ご相談・お便りの中から」でご紹介した、行政主催の介護支援専門員等研修の講師を務めておられる松本 博規氏 HP「ケアプランの広場」のご意見を今一度思い返して頂きたいと思います。

在宅介護支援センターの役割等については同感です。研修会での大きなテーマ(最も伝えたい内容)として、介護保険を中心に考えるのではなく、「介護保険は社会資源のひとつ」と考えることを伝えています。また、介護保険制度自身もそういう風に創設されています。「介護は家族を中心に地域(コミュニティー)で支え、制度はそれを補う」という図式です。
 従って、介護保険制度と、一般財源による保健・医療・福祉サービス、そしてフォーマルサービスとインフォーマルサービス等、効果的な社会資源の活用が重要で、それこそが「マネジメント」であると思います。
 私が知っている国や都道府県、市区町村の介護保険担当の行政職員の方々は「先ず介護保険ありき」という考え方をやめて、地域全体で支援をすべきだと強く希望されているようです。又、現場の介護支援専門員や在宅介護支援センターの職員も、基本的には同じ思いのようですが、「やりたいけど時間が足りない」というのが現状だと思います。
 介護保険制度を中心とした制度全体の円滑な運営を図る為、社会福祉法の改正では、社会福祉協議会を地域福祉の中核としての役割と明確化、また、最近の国の通知等で在宅介護支援センター、特に基幹型在宅介護支援センターの指導の役割等を明確化して、急速にその体制作りが進んでいます。数十年前に方針決定された「日本型福祉国家」が、一気に現実化していると思います。
 そんな大きな話の中で保健・医療・福祉、そして市区町村等の地方自治体の「現場の方々」は、「日本型福祉国家」という、家族を中心にした地域社会での相互扶助の重要性を再認識し、「地域全体」「チームワーク」「ネットワーク」等をキーワードに活動を展開して行くのだろうと思います。

松本様のご意見の様に、地域がネットワーク化され、かすかな訴えが聞こえるようになって欲しいものです。

本日確認させて頂きました内容を是非、地域での討論のたたき台にご利用頂きたいと思います。そして、地域に合った「素晴しい地域活動」の実践が生まれることを望んでおります。

皆様、本日は長時間にわたり、どうも有り難うございました。
これで「研究会議NO2」を閉会させて頂きます。
22:00

研究会議NO3    会議開催のご案内>

下記日程、要領で会議を開催いたしますのでお知らせ致します。
ご意見は、メールkaigoken@p1.tcnet.ne.jp 又は郵便でお願い致します。
 尚、今回は、ソーシャルワーカーの時に担当していた地域の一部ですが、民生委員さん等にも、「介護研ニュース」を手渡して、郵便でご意見を戴く予定で、議題公開の期間を長く取りました。読者の皆様も事前にご意見をお寄せ頂きたいと思います。
 戴いたご意見は、順次速報に掲載いたします。但し、事前に届いた反論(ご意見に対する)については20:00の開会と同時に一括公開いたします。又、閉会後に届いたご意見は、議事録に追加掲載することと致します。
 各位にはお忙しい時節とは存じますが、以上ご理解の上、ご参加の程よろしくお願い致します。

・会議開催日時     2002年3月23日(土)  20時〜22時頃まで
・議    題    地域関係機関・組織・団体・個人の地域福祉への取り組みに関して
〔教えて下さい〕   介護保険前の在宅介護支援センターの委託料は年間一千数百万円でした。
介護保険で、ケアプラン作成報酬が支払われるシステムに変わりましたが、これに伴い、支援センターの委託料にも変更があったのではないかと推測していますが、現状はどの様になっているのでしょうか?

議 題 主 旨

研究会議「NO1」http://www1.tcnet.ne.jp/kaigoken/newpage1.htmでは『既存の組織の良いところを伸ばし、問題のある所は改めて行く』方向性を。そして「NO2」 http://www1.tcnet.ne.jp/kaigoken/newpage2kaigino2.htmでは『地域がネットワーク化され、かすかな訴えが聞こえるようになって欲しいものです』と確認させて頂きました。又、私の在宅介護支援センター・ソーシャルワーカーとしての実践活動もご紹介させて頂きました。
 今回は、これまで二回の会議で確認させていただいた内容に基づいて「地域活動・ネットワーク活動について、地域や現場でどの様に考えておられるのか。あるいはどの様な連携がとられているのか」等など、幅広く、ご参加の皆様各々の立場から地域の現況をお聞きしたいと思います。
勿論、「研究会議NO2」での私の実践を、たたき台にして頂いて結構です。
尚、ご発言に際しまして、諸事情の関係上、匿名を希望される方もおいでると思いますので、立場(具体的に)とイニシャルだけ明示して頂ければ結構かと思います。例えば(行政・A)(訪問看護・B)(民生委員・C)(一市民・D)等です。

 HP『高岡発・介護問題研究会議』公開から五ヶ月が経過しました。一千数百名の方にホームページを訪れて頂きました。しかし、メール等でご感想やご連絡を頂いた方は約三十名です。 その間にも"<衰弱死>88歳母と59歳長男、生活保護を拒否し""痴ほうの妻、夫の死を理解できず、1カ月食事の世話"等の痛ましい事件もありました。
 このような報道が無くなるように、全国で「地域福祉コミュニティーの輪」が広がって行けば良いと考えています。又、「研究会議」の輪を広げる意味においても、読者の皆様方から地域へお声掛けを頂いて、一緒にご参加いただければ、光栄に思います。
皆様お一人おひとりのお力で、「会議を育てていただく」事をお願い申し上げ、会議のご案内と致します。

このページについて、ご意見、ご感想などEメールをいただければ幸いです。

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