上越地域居宅介護支援事業推進協議会機関紙原稿

常識と理念                      指定居宅介護支援事業所『高岡発・介護問題研究会議』

                                       管理者兼介護支援専門員  二上 浩

上越地域居宅介護支援事業推進協議会の皆様、先日は総会後の講演会にお招きいただきましてありがとうございました。
講演の中でもお話しましたが、民間にも開放された介護保険法ですが、果たして利用者の「選択の自由」が保障された制度運用になっているのか心配な面も日々見ています。

公正取引委員会の指摘から情報公表制度がスタートしていることや地域包括支援センター業務マニュアル2.5に示された「個人情報保護」の内容は、従来在宅介護支援センターと居宅介護支援事業所の業務を明確にしてこなかったことへの指摘であろうかと思います。
富山県内にはいまだに「在宅介護支援センターという名の居宅介護支援事業所」が数多く残っていますが、マニュアルに指摘されながら「地域包括支援センター」と「在宅介護支援センターという名の居宅介護支援事業所」が一体として運用されている現状もあります。

在宅介護支援センターもそうでしたが、地域包括支援センターが委託されている法人には必ずと言って良いくらい天下り管理者の方がおられます。建設業に始まった天下りの制度ですが、当初は品質管理を目的としていたと聞いています。
公正取引委員会の指摘は「常識」だと思うのですが、その常識が守られる地域を作って行っていただくことも天下り管理者の役割ではないかと考えます。

一方介護支援専門員の理念は「人権尊重・主体性の尊重・公平性・中立性」に代表されると思いますが、先ずは利用者の「選択の自由を保障する」ことから始まるのではないでしょうか?
先の法改正で制度化された囲いこみ率90%減算もそうですが、理念を数字で表さなければいけない現状を社会は知っています。理念が常識に劣ることのないように、地域包括支援センターを核とした地域の連携を是非作り上げていっていただきたいものだと思います。

私は利用者の自宅の隣接中学校区に枠を拡げ、目で見て・雰囲気を感じて選ぶことの出来るサービス(通所)に関しては、数ヶ所見学の上利用事業所を決めていただいています。最近サービスの量が不足していますが、保健福祉計画・介護保険計画に基づいてサービスの総量を規制してこられました。
ある日、「総量に規制をかけないで、サービスの質の良い事業所が選ばれるようにしていかれたら如何ですか???」と提言しましたが、「〇〇苑がつぶれたら如何するの・・・」という答えが返ってきました。

介護保険法がスタートした時点で競争政策上の考え方が導入されています。
競争の原理が働く介護保険界こそが社会の『常識』であることをお伝えして、今後の上越地域居宅介護支援事業推進協議会のご発展をお祈りいたします。

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