平成18年度第1回NPO法人公開講座
企画力パワーアップカレッジプレゼンテーション用企画書
「介護・生活そして人生を選ぶ」
       様
                            富山県独立型介護支援専門員ネットワーク
                             協業組合設立準備会 代表 二 上  浩
選択の自由を保障する
「スーパーで食品を選ぶときに新鮮な・良い品物を自分の目で確かめて選ぶでしょう?この選ぶこと、選べることが大切なのですね」
主婦の目から見た「選択の自由を保障する」です。

【企画のねらい】

〔現状の問題点〕
介護保険法にはスタート時点で、サービス量を確保するために居宅介護支援事業所(ケアマネジャー)をサービス事業所に併設したという問題があります。ケアマネジメントは本来単体で存在するべき性質のものです。 今回の法改正では介護支援専門員の「独立性・中立性の確保」が求められました。ケアマネジャーがサービス事業所に所属していると自社サービスを使用することが多いのが現状です。そこで提示された内容が「囲い込み率90%」、自社サービスの比率が90パーセントを超えると介護報酬が減額になります。 果たしてこの数字で利用者の「選択の自由を保障」しているのかというと、非常に甘い数字だと思います。

〔課題〕
行政の持つ個人情報が居宅介護支援事業所に公平に提供されていない現状があり、行政委託機関に情報が集まるシステムになっています。中には「在宅介護支援センターという名の居宅介護支援事業所」に対して「在宅介護支援センター(委託機関)」と「居宅介護支援事業所」の2種類の名簿を準備して「地区担当の在宅介護支援センターです。」と丸印までつけて委託機関に情報を流してきた市町村もあります。
公正な情報の取り扱いに関して、公正取引委員会は平成14年3月13日、調査結果(報道発表資料)として在宅介護支援センターの委託を受けることが、競争政策上有利に働いていることを指摘しています。
利用者に「選択の自由を保障」するためにも、先ず、ケアマネジャーを選ぶことが出来るように、現状を変えていく必要があります。
在宅介護支援センターは老人福祉法第20条7の2「老人介護支援センター」機能を持つセンターで地域の拠点施設として委託費が支払われていました。今回の法改正で地域包括支援センターがその役割を引き継ぎ、介護予防機関として介護保険法にも位置づけられました。

〔解決策・目標〕
行政委託機関併設の居宅介護支援事業所においても「囲い込み」はあります。
「囲い込み」は「選択の自由を保障しない」方法ですが、「中立性の確保」は相談専門職・介護支援専門員の「理念」に関わる問題です。
「給料を何処からもらっている・・・」ということになりますと、「雇用」と「理念」を天秤にかけることになります。しかし、独立しなくても利用者の立場に立ってケアマネジメントを行っておられる方もあります。
社会福祉法人等には行政からの天下り管理者もおられますので、この方々に専門職の基本理念「中立性の確保」が担保できるような、制度の運用を推進していただきたいものだと思います。
また、行政情報が民間事業者にも公平に提供される「地域ケアマネジメント」の体制を作っていただきたいと思います。

【企画の内容】

〔独立化の勧め〕
地方からの取り組みでは時間がかかると思い、2006年7月18日、介護支援専門員系掲示板・BCCメールで別紙〔独立化の勧め〕を全国発信しました。
(具体的な内容は検索サイト「富山県独立型介護支援専門員ネットワーク」からリンク)

〔何を〕
「協業組合」を結成して介護支援専門員が独立し易い背景作りをしていきます。将来的には地域の拠点事業所としての「特定事業所」を最低保険者に1ヶ所協業化することを目指します。
なお、ケアマネジメント機関として将来的に三種類の形態を想定しています。

〔情報発信の結果〕
・7月28日 シルバー新報(東京・大阪) 8月10日 介護新聞(札幌)・シルバー産業新聞(大阪)の専門各紙に掲載されました。
また、具体的検討に入った介護支援専門員の団体もありますので、全国で情報は独り歩きしていくものと思います。
・県内では先日地方紙の取材も受け、介護保険の現状を市民の皆様にも知っていただく機会が出来ました。

〔富山県内における企画〕

@「雇用」と「理念」を天秤にかけている、独立心を持つ介護支援専門員を募ります。
〔(別紙)及び掲載紙を高岡市内居宅介護支援事業所(ケアマネジャー)に配布済〕
A民間サービス事業所に併設された介護支援専門員にも「協業化」の枠を拡げながら、「地域ケアマネジメント体制作り」や「地域ネットワークのあり方」に関して関係機関等に働きかけていきます。

〔地域ケアマネジメントに関して〕
地域で連携の取れたケアマネジメントの体制が出来るためには、公正な情報提供のあり方が確立される必要があります。偏った行政情報(利用者情報)の流し方をしていたのではその連携も難しいのではないかと思います。

〔地域ネットワークに関して〕
在宅介護支援センターに変わって出来た地域包括支援センターは地域ネットワークの拠点施設でもあります。老人クラブ・民生委員・福祉活動員など行政ラインの「縦列のネットワーク」を作ることとされています。
また、一人ひとりのケアマネジャーは、ケースなどを通じて作り上げた独自のネットワークを持っています。中でも独立ケアマネは自由にネットワーク作りが出来ますので、かなりのネットワークが張り巡らされているものと思います。今回の参加も「難病ネットワークとやま」からの誘いですが、これを「横列のネットワーク」と呼んでいます。 「縦列のネットワーク」と「横列のネットワーク」が複雑に絡み合った地域ネットワーク・地域福祉コミュニティーが出来ていけば良いと思います。
そして市民の皆様には現状を監視していっていただきたいと思います。

〔行政との協働〕
現在はまだ協働の段階ではありませんが、協業組合の体制が整い、方向性が見えてきた時点で県担当課に相談に行こうと思います。
今、一つだけお願い出来るとしたら、行政自身に「公正な情報の取り扱い方」を研究していただきたいと思います。
記者との話の中で「行政が一番公正でないですね・・・」という話も出てきていますので、組織点検をしていただきたいと思います。


(資料)
 勇気ある介護支援専門員の皆様へ(独立化の勧め)
 「独立性・中立性の確保」
            富山県独立型介護支援専門員ネットワーク協業組合設立準備会

介護保険法が施行されて以来、介護支援専門員(ケアマネジャー)の「独立性・中立性の確保」が問われ続けてきました。しかし一向に問題が解決する兆しは見えていません。

ケアマネジメントは本来、単体で存在するべき性質のものですが、介護保険法スタート時点で「サービス量を確保するためにサービス事業所に併設させた」という問題があります。しかしこの問題は「専門職の理念」によって担保されるはずの性質のものですが、独立開業した介護支援専門員の多くは、この理念と雇用との板ばさみになり、両天秤にかけた結果、理念を貫くために独立開業しています。

厚生労働省も今回の法改正の中で介護支援専門員にその「独立性・中立性の確保」を求めました。
現在私たちは「独立性・中立性を確保」して、「囲い込みのない、利用者本位のケアマネジメント」を提供することの出来る体制づくりのために、民間型・独立型居宅介護支援事業所の組合化に向けて準備を進めております。

近い将来、条件の揃った地域から組合支部組織として、保険者単位で最低一ヶ所の拠点事務所として「特定事業所」を協業化していきますので、「理念にあふれ」、「独立開業を目指される介護支援専門員」の皆様には是非ご参加いただきたいと思っております。

また、同時進行的に全国に向っても組合の運営形態等の広報を行っていきますので、詳細に関してお知りになりたい方はご遠慮なくお問い合わせいただきたいと思います。

問い合わせ先
         〒933−0035 富山県高岡市新横町1044−3
                  『高岡発・介護問題研究会議』会議室
尚、「セールスマン的ケアマネ」や「独立のための独立」を目指される方には向きませんので、ご遠慮いただきたいと思います。


                               2006年7月



「選択の自由を保障する」市政への提案    2006・11・8
「いきなり公正取引委員会でもないだろう・・・」と友人の市議に、標題の提案先の調整をしてもらっていたが、市制への提案や苦情などの受付先は広報統計課が担当しているということであった。広報統計課長にプレゼンテーションを行い、所轄の経営企画部長と担当部長で検討して、市三役に案件を上げるシステムになっているということである。

県NPO担当課の模擬プレゼンテーション用の原稿を書き換えて臨もうと思っていたところへ、再度電話が鳴った。私が市制への提案をしようとしているということで、担当部長に先ず話が行ったようである。そこで次長が調整役となって、先ずは担当課と話をしていただけないかということである。
私が開業して3ヶ月間認定調査の依頼もなかったことから、公正取引委員会調査報告書の最初の4ページを持って認定調査の公正な運用を申し入れた課長が今次長になっておられる。その次長からの電話である。

非常に話は早い。「年が明けて新規認定調査を保険者が行う事になったのですが、その後が悪かった・・・」ということで大方話の内容は判っていただけたようである。担当課とも調整をしていただき、13日月曜日に会議の場を持っていただける事になった。

資料は必要ないと言われるが、そんなに簡単な問題ではないので資料を準備することとした。
公正取引委員会の14年3月に発表された調査報告書・同年11月に発表された研究会報告書。
厚生労働省老健局が昨年12月発表した地域包括支援センター業務マニュアルの個人情報保護に関する部分。
模擬プレゼンテーション用企画書を現状に書き換えた企画書。

企画書には天下りの問題にも触れてあるので、これだけ準備すれば充分だと思うが、現状をうやむやには出来ない。
行政の持つ個人情報が委託機関・天下り管理者のいる機関へ流れる現状を食い止める必要がある。このことを指摘すると、地域包括支援センターが併設機関で囲い込んでいると言うのであろうか?介護保険法にも明記された行政の責任で作るとされた地域包括支援センターである。
経緯から考えても、市制への提案を担当課で食い止めたいと持つ会議であるから、立場的にもこちらが有利である。話をして判っていただけなければ、市制への提案とすれば良い話である。

独立し易い背景作りとは、行政情報が公正・公平に提供されるシステム作りであり、ケアマネジャーやサービス事業所を選ぶことの出来る介護保険の現状を作り上げることである。今回の法改正で情報公開制度がスタートしたが、使い方を間違えれば絵に描いた餅である。そして、質の高いサービスが提供されるように、競争政策上の考え方を浸透させていく必要がある。たとえ天下り管理者のおられる委託機関であっても、質の悪い施設・機関は消えていただければ良い。それが競争政策上の考え方である。

独立型介護支援専門員が増えれば「独立性・中立性の確保」も実現する。「協業組合」として拠点事務所(特定事業所)設立も夢ではない。『「雇用」と「理念」の板ばさみになっていないで出ていらっしゃい・・・』という「独立化の勧め」が実現するわけである。この構想が全国に拡がれば、地域包括支援センター・「協業組合」・そして囲い込み型介護支援専門員(=サービス提供責任者)の3つのケアマネジメント機関の姿が浮かび上がるわけである。報酬は各々であろうか???

12日の独立・中立型介護支援専門員全国フォーラムで途中報告が出来るようになった。

Re:「選択の自由を保障する」市政への提案   2006・11・8
認定調査の調査機関についての事と理解しますが、認められているだけでも素晴らしいと感じます。

富山県では、介護支援専門員実務研修で認定調査員の講習も行い、居宅介護支援事業所に認定調査を委託しています。最初の指摘は新規認定調査を特定の事業所・在宅介護支援センター委託機関に認定調査依託をしていたことへの指摘です。このことに関して公正取引委員会は調査報告書
http://www.jftc.go.jp/pressrelease/02.march/02031301.pdf
で指摘しています。
このあとの研究会
http://www.jftc.go.jp/pressrelease/02.november/021120.pdf
で、『制度改革を図るだけで競争が活発に行われるようになるとは限らず,実際に競争が行われるようにする上で,独占禁止法の役割が重要になってくる。公正取引委員会は,制度改革について提言を行うにとどまらず,制度改革の実施状況をフォローし,規制緩和後の実態調査と調査結果の公表を行うとともに,事業者自身や事業者団体において,又は行政指導により,従来の規制と同様の効果のある制限を行っていないか,新規参入者を排除していないか,自由化された事業等についてカルテルを行っていないか等を監視し,このような行為が行われている場合には,独占禁止法により厳正に対処していく必要がある。特に,聖域とされていた分野においては,このような取組みの必要性は大きいと考える。』
この様に指摘しています。

レポートNO12「独占禁止法と介護保険法」
http://www1.tcnet.ne.jp/kaigoken/newpage2repo-tono12.htm
にまとめていますのでご参照下さい。

調査がしっかりしていて安ければ行政としても当然助かりますからね・・・・市の委託先は市が補助金を出している外郭団体のようなもので天下り先ですから当然と言えば当然ですかね・・・・

これは認定調査に特化された団体なのでしょうか?居宅を併設していなければ問題はないと思います。

Re:「選択の自由を保障する」市政への提案  2006・11・10
先ず担当課と話をしていただきたいということで、資料を準備しました。

・平成18年度第1回NPO法人公開講座
企画力パワーアップカレッジプレゼンテーション用企画書
http://www1.tcnet.ne.jp/kaigoken/nanbixyonextutowa-kutoyamakikakusixyo.htm
を少し書き換えました。
・公正取引委員会調査報告書の最初の4枚
http://www.jftc.go.jp/pressrelease/02.march/02031301.pdf
・公正取引委員会研究会報告書
http://www.jftc.go.jp/pressrelease/02.november/021120.pdf
・地域包括支援センター業務マニュアルのP22〜24個人情報保護
http://www.wam.go.jp/wamappl/bb05Kaig.nsf/0/79ea61ddf2ef4633492570dc0029d9a8/$FILE/manual1,2_all.pdf
・担当課が「在宅介護支援センター」名簿に丸印をして併設の「在宅介護支援センターという名の居宅介護支援事業所」に相談を勧めていた事に関するアンケートに対する回答文書
・隔月誌「介護支援専門員」草稿
http://www1.tcnet.ne.jp/kaigoken/newpage2kaigosiennsennmonninntoukougennou.htm

以上ですが、担当課との話の内容によっては標題の提案として規定のルートに載せることも出来ます。
「協業組合」構想は、1年前の週刊ダイヤモンドの取材の頃から持っていたものであり、取材の目的も原点は同じでした。

今回の法改正にも公正取引委員会の指摘が反映(例えば情報公開制度)されていますが、関わる専門職が根拠を知らなければただの絵に書いた餅になってしまいます。
12日の独立・中立型介護支援専門員全国協議会フォーラムには機関紙草稿を準備しましたが、各行政レベルでこの問題に取り組んで取り組んでいただきたいものだと思います。

ちょっと忙しい週末になりそうです。


NPO法人 難病ネットワークとやま

『高岡発・介護問題研究会議』

研究会議