菅 原 道 真 公

               【国登録】登録美術品 第16号                      島根県立美術館 寄託 2002年7月17日〜 2007,11   

                    米原雲海作        稚児 天神立像            東京国立近代美術館 本館 寄託中 2007年11月より

                     作品名  日本語名   「清宵」   英語名 「Sugawara Michizane in His Boyhood」(Wood)

                   「明治40年 第一回東京勧業博 一等賞」   「明治43年 日英博覧会 再度出品 金賞」
         

                                          阿呼詠詩

                             



                       1907年 明治40 第1回東京勧業博 一等賞   再度出品  1910年 明治43 日英博覧会 金賞 受賞作
 
                     英国展覧 の後 北欧 ハンガリー、 ブタペスト にて展示、販売され 近年 手元に伝わった名品である。
              
                     無名の新人が世の中に出るときには何か変わった意表をつく 話題性が無くては出ることはできない。こんな方法も有ったのか

                         驚き 感嘆 まさか 思いも拠らない 意外性が世間の注目を集めて初めて無名でも作品に力を持たすことができる。

                         ゆえに鑿を木の目に逆らって 衣装を横に彫るという 柔らかさと風の流れの爽やかさを巧みに表現した。

                      この作品から伝わってくる快い波動と目に優しい面影は 作品の動き,鑿を自在に操る技術の高さ、精神力であり、
              
                        木目に逆らって前代未聞の総体を横に彫るという 3倍の労力を掛けた故の結果であつた。 
              
                         雲海 出世作の明治期の代表作であればこそ伝わる名品のエネルギー。
。                    
                       代表作には 、 仙丹 、 ジェンナー像、  善光寺 仁王像1対 「高村光雲受注 制作責任者」、
                
                       重要文化財 高村光雲制作 老猿 「手助をする」、など常に意表を就く変化に富む作家であった


                           米原雲海 は明治2年島根県安来市に生まれる 高村光雲の右腕として活躍する 大正14年没する。


                  

                        
 菅 原 道 真 公  年 表      

                        西暦 年号 天皇   事項
  845 承和12 仁明 6月25日 菅原道真 誕生)
           855 斉衡2 文徳   道真、初めて詩を詠む(11歳)

                「 国華 」  平成24年6月20日発行 第1400号に掲載 大分大学、 田中修二氏 寄稿

                     特輯 岡倉天心生誕150年記念 

                           
        
                                     
                                                        

               
                                   阿呼詠詩


                
  11歳にして月光に照り映える梅花に感じ、漢詩を詠んだというエピソードに基づく菅原道真像

                              米原雲海の最高傑作    高さ65.3cm   童子のやさしい眼差し

                          




                                       
            

 

                                    製作当時の≪石膏原型≫ 現在 広島県 豊田郡  耕三寺博物館の所蔵品です。

                                  耕三寺博物館のご好意により  撮影並びにHP掲載へのご承諾をいただきました。
                 
              コンパス三点法にて原型より写し取ったことが良く判ります。上部には石膏原型に漆を地山には麻布を張り漆を施して 保存を行っております。
                  
                        石膏は水分を良く吸収しますから数回 重ね塗りをなされているものと思われます。
                
                                 ≪ 桜材 木彫と石膏 原型との対比を御鑑賞ください≫
            

                                  東京勧業博覧会 一等賞 受賞のときの展示写真 明治40年

                                      

                                 

                        

                 3.登録美術品(絵画・彫刻)調査研究協力者(平成14年度)

有  賀  祥  隆   東北大学教授
市  川  政  憲 独立行政法人国立美術館東京国立近代美術館副館長
内  山  武  夫 独立行政法人国立美術館理事(京都国立近代美術館長)
酒  井  忠  康 神奈川県立近代美術館長
高  階  秀  爾 大原美術館長
辻      惟  雄 多摩美術大学長
長谷川  三  郎 愛知県美術館長
馬  渕  明  子 日本女子大学教授
鷲  塚  泰  光 独立行政法人国立博物館理事(奈良国立博物館長)
(50音順  敬称略)

作品解説
         (1)  登録番号16
《清宵》    米 原雲海作  木彫(桜材)  1躯
  高さ65.3p  ×  幅35.5p  ×  奥行き32.1p(各最大)
  明治40年(1907)作

【作品について】
   作品の基底部背面に「明治丁未  米原雲海作之」との銘が刻まれています。また、この作品は、東京勧業博覧会(明治40年)で一等賞、

    ロンドンの日英博覧会(明治43年)で金賞を受賞しています。稚児装束を身にまとい、胸元の高さに掲げた右手に筆を、

   身体に沿って降ろした左手には懐紙を携えながら、少しだけ口を開き、思いに耽るかのような表情豊かな頭部を

    右上方に向ける少年の姿を写しています。

  これは11歳にして月光に照り映える梅花に感じ、漢詩を詠んだというエピソードに基づく菅原道真像です。

    西洋彫刻のように、人体の解剖学的な理解をふまえながら、過度の物語性を排除して、

     量感ある一個の人物像を創り出すことに少年の姿を写しています。

  日本の木彫作品の伝統を汲み、さらに日本の伝統的な主題を扱いながらも、西洋彫刻の優れた 部分を取り込もうとする

  積極的な姿勢が随所に現れています。そうした点で、この作品は芸術的な完成度が高いばかりでなく

  、明治期におけるわが国の近代彫刻の発展のプロセスをよく示す作品です。

【制作者について】
                  米原雲海  よねはら・うんかい  彫刻家  1869〜1925

  明治2年(1869)8月22日、出雲国能義郡安来町(現島根県安来市)に生まれる。本名木山幸太郎。16歳の時米原家の養子となり

  米原姓を名乗る。 初め建築彫刻等を学び大工となるが、京都や奈良の仏像に触発され彫刻家を志す。23年上京、

  高村光雲(たかむらこううん)(1852-1934)に入門する。その後、日本美術協会展、内国勧業博覧会で受賞を重ねる。この間

  、明治27年より、師光雲の号に因み雲海と号し、後から入門した山崎朝雲(やまざきちょううん)(1867-1954)とともに

  光雲門の双璧と称される。30年石膏原型をもとに比例コンパスによって木彫に移す技術を使った《ジェンナー像》を制作して

、  木彫界に革命を起こす。また28年東京美術学校雇となり30年まで勤務。40年には岡倉天心の指導下

  、山崎朝雲、平櫛田中(ひらぐしでんちゅう)らとともに日本彫刻会を結成、主力メンバーとして活躍する。

  同年第一回東京勧業博覧会に《清宵(せいしょう)》を出品し一等賞を受賞、木彫家としての地位を確立した。

  また文展でも受賞を重ね、43年以降、文展、帝展で審査員をつとめる。大正8年には長野善光寺の仁王像を光雲との

   合作により完成させる。大正14年(1925)3月25日死去。
   

                  

                                菅原道真公  11歳 月夜の梅を詠じた「阿呼詠詩」の姿を表現した

                             作 品 名  日本語  「清宵」 。 英文  「Sugawara Michizane in His Boyhood(Wood)

                 眼は彩色では無く 鑿の一彫にて陰影を醸出しています。この彫はよほどの技の持ち主でなければできぬ 

                     ことにて 技量を遺憾なく発揮しております。雲海の出世作として 後世に伝えられるでしょう。

                                    

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                      
       
                                    2008.9.13 〜10.19      呉市美術館  日本彫刻の近代展   開催される                                                                                 
                                                                                                                                                                            

                                           2008.9.13 〜10.19      呉市美術館  日本彫刻の近代展    

                                  

                     

           日本彫刻の近代     東京国立近代美術館  2007年11月13日-12月24日  【作 品 リ ス ト】

作家名 作品名 制作年元号 素材 寸法(高×横×奥行)cm 所蔵
T「彫刻」の夜明け
宮川香山(初代) 褐釉蟹貼付台付鉢(重要文化財) 1881(明治14)年 34.3×19.6×39.7 東京国立博物館
旭玉山 官女置物(11月13日〜12月2日展示) 1901(明治34)年 象牙 高60 宮内庁三の丸尚蔵館
島村俊明 鵞鳥 明治時代 高25  
高村光雲 倭鷄置物(12月4日〜12月24日展示) 1889(明治22)年 20×20×32 宮内庁三の丸尚蔵館
高村光雲 老猿(重要文化財) 1893(明治26)年 110×104×76 東京国立博物館
高村光雲 鞠に遊ぶ狆 1902(明治35)年 30×33×15.6  
高村光雲 魚籃観音立像 1903(明治36)年 高37 津市教育委員会
竹内久一 達磨之像 1911(明治44)年 木、彩色 45.5×40.5×31.5 東京国立近代美術館
石川光明 郭子儀 明治時代 37×23.5×15.6  
山田鬼斎 浮彫平治物語図 1893(明治26)年 63.9×109.8 東京国立博物館
高村光太郎 1899(明治32)年頃 12×11.6×14.1 東京国立近代美術館
U国家と彫刻
竹内久一 神武天皇立像 1890(明治23)年 高297.2(像236) 東京藝術大学
大熊氏廣 有栖川宮熾仁親王像(雛型) 1903(明治36)年頃 ブロンズ 高41 鳩ヶ谷市立郷土資料館寄託作品
米原雲海 善那(木型) 1897(明治30)年 高183.2 東京藝術大学
高村光雲 楠木正成銅像頭部(木型) 1893(明治26)年 71×40.5×40 住友史料館
Vアカデミズムの形成
ラグーザ、ヴィンチェンツォ 日本婦人 1880(明治13)年 ブロンズ 高62.1 東京藝術大学
大熊氏廣 ガンベッタ像 1888(明治21)年 ブロンズ 39×28×30  
新海竹太郎 ゆあみ 1907(明治40)年 ブロンズ 189×46×39 東京国立近代美術館
朝倉文夫 墓守 1910(明治43)年 ブロンズ 180×58.5×53.5 東京国立近代美術館
長沼守敬 老夫 1898(明治31)年 ブロンズ 高55 岩手県立美術館
山崎朝雲 たかおがみ 1911(明治44)年 87×46×36 東京国立近代美術館
米原雲海 清宵 1907(明治40)年 65.3×47.5×25.6  荒俣勝行
米原雲海 仙丹 1910(明治43)年 34×11.5×15.3 東京国立近代美術館
建畠大夢 のぞき 1914(大正3)年 ブロンズ 66×54×40 東京国立近代美術館
北村西望 怒濤 1915(大正4)年 ブロンズ 199×91×51 東京国立近代美術館
白井雨山 たよりなき身 1912(明治45)年 大理石 55×43×29.5 東京国立近代美術館
北村四海 イヴ 1915(大正4)年 大理石 83×69×45 東京国立近代美術館
W個の表現の成立
荻原守衛 坑夫 1907(明治40)年 ブロンズ 47.5×45.5×33.5 東京国立近代美術館
荻原守衛 デスペア 1909(明治42)年 ブロンズ 52×99×58.5 碌山美術館
荻原守衛 1910(明治43)年 ブロンズ 98.5×47×61 東京国立近代美術館
中原悌二郎 老人の首 1916(大正5)年 ブロンズ 60×38×40 東京国立近代美術館
中原悌二郎 若きカフカス人 1919(大正8)年 ブロンズ 42.5×20.2×18 東京国立近代美術館
中原悌二郎 憩える女 1919(大正8)年 ブロンズ 30.7×37.7×16.5  
戸張孤雁 1924(大正13)年 ブロンズ 35.5×21×26 東京国立近代美術館
戸張孤雁 曇り 1917(大正6)年 ブロンズ 23.5×8.3×13.5 東京国立近代美術館
高村光太郎 裸婦座像 1917(大正6)年 ブロンズ 27.5×13.5×14 京都国立近代美術館
高村光太郎 1917-19(大正6-8)年 ブロンズ 15×51×16 大原美術館
高村光太郎 1918(大正7)年頃 ブロンズ 38.6×14.5×28.7 東京国立近代美術館
藤川勇造 ブロンド 1913(大正2)年 ブロンズ 46.5×24.5×25 東京国立近代美術館


                          NO1   島根県立美術館での 米原雲海 菅原道真 、 稚児天神像    へ続く  

                          NO2   米 原 雲 海  作品集、 2005年1月3日 新発掘 「二祖大師「断肘二祖」へ続く 

                              NO2  二祖 作品 2008年7.18〜12.21 「日本彫刻の近代」展 鹿児島市、呉市、横須賀展

                                  に出展いたします。なお NO1 稚児天神像 清宵作品は 呉市、横須賀展に出展

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