SIRIUS BLACK シリウス・ブラック


1巻でも名前だけは登場しました。空飛ぶオートバイの持ち主。今回は誰もが恐れる凶悪犯として登場。ハリーの父、ジェームス・ポッターの親友でありながら彼を裏切り、ヴォルデモードに彼等の居所を密告したと言われている。逃亡の際にマグル12人を殺害し、友人であったピーター・ピッティグローをも殺害した。現行犯で捕らえられ、その後魔法使いの監獄アズカバンにて服役していた。

というのが世間一般の知る「事実」。真実は全く違うものでしたが。

とりあえずハンサム(笑)そして長髪。目が黄色くぎらぎらしているらしいのは、乙女の願望としてはイケてないので忘れていいでしょうか…

ジェームスとリリーの結婚式では仲人までやったらしい。

ジェームスと並んで学校最高の頭脳だった。

学生時代はジェームス、ルーピン、ピーター・ピッティグローらとともに現在のウィーズリーの双子を上回る騒動を引き起こしていた。(主にジェームスとシリウスの2人が実行犯でしょうねえ)この人、絶対魔法族の名家出身だと思いますし、これで頭も顔もいいんだから当時は怖いもんなかっただろうなあ。

そして、ハリーの名付け親です。英語だと「ゴッドファーザー」(笑)ジェームス亡き後は本当は彼がハリーを引き取ろうとしたのですが、ダンブルドアの采配によって実の血縁であるダーズリー家へ。…たとえ持ち上げられて天狗になったとしても、この人ならそんな育て方しないと思うよ…ものすご甘やかしどうですが(笑)ハリーシリウスの家の子になれればよかったのに…本当に本当にそうなればよかったのに…

というか本編中でプロポーズまがいの台詞をはかれた瞬間、どうしようかと思いました…あーもーすごい好きだよシリウス…今やハリポタキャラで一番愛しい…

彼の強さは想いの強さ。ピッティグローへの復讐心が彼を生かし、思い出を、友人を自らの手で死に追いやるような結果になってしまったことを許せず、自分を責めながら、後悔しながら、裏切りに傷付きながら生きている。あの時自分がと常に思っているから、その気持ちがあるから犯人にされても無実を主張していないし、ハリーに責められても最初の内は言い訳もしなかった。でも彼の怒りは自分の怒りというよりも、常に他人のために怒っている気がします。自分から憎んでるのはむしろピーターではなくセブルスの方(笑)

アニマギとして変身するのは真っ黒で大きな犬。これが作中ずっと「グリム」として暗示されています。グリムとは分りやすく言えば魔犬。黒妖犬。イギリス全土に伝承が残ってるようですが、その姿は子牛程の大きさもある真っ黒な犬でギラギラとした目(真っ赤らしい)をしているとか。 黒妖犬の多くは危険であり、人間を襲い怖がらせ、時には殺します。恐怖で人を殺すという能力も有。
グリムとは黒妖犬の伝説の中でも「チャーチ・グリム」もしくは「墓守りグリム」を指します。新しい墓地を守るためにそこに埋められた黒妖犬のこと。(これを埋めなければ最初に埋葬した死者が墓守りの役をしなければいけないため)このグリムは子供の面倒をみたり、泥棒や悪い妖精をおどして追い払ったりする「よい黒妖犬」の一面です。

ちなみにブラック=ブラックドッグ=黒妖犬は読む前からわかりました。
こうやって意味を考えるとまんまシリウス・ブラックですね(笑)
(さらにつきつめると「グリム」という言葉は「死」を擬人化した言葉として用いられるそうです)


シリウス的好きシーン


■出会い

ハリーとシリウスが初めてまともに相対するシーン。友達を助けに来たハリーに向かって「君のお父さんも、俺のために同じことをしただろう」というシリウスが切ない。何もわからないハリーには火に油を注いだようなもんでしたが。

■否定はしない

してください(泣)

■当然のことをされただけさ

スネイプを罠にかけたという話をするルーピンに言った言葉。嘲り、侮蔑した感情がありありとみてとれます。このシーンのシリウスかっこいいよ…でもそんなに嫌いかセブルスが…(殺すことはないと思うんだけど。というか笑い者にするつもりでそうやったっていうのもすごいけど。まあジェームスパパが計画したことじゃなくてちょっと嬉しかったんですが)

■君はお父さんのように上手く飛ぶよ、ハリー

アズカバンから逃げ出した下りを説明中に、試合を観に行ったときはさすがに人の姿だったと話すシリウス。そしてこの一言。…泣くかと思いました。

■信じてくれ

「信じてくれ。俺は決してジェームスとリリーを裏切っていない。裏切るくらいなら死んだ方がマシだ」心からの、叫び。シリウスにとって何より大切な真実。だれよりハリーに聞いてもらいたい言葉。そして、それは、受け入れられました。

■一緒に殺ろうか

これ名訳(笑)レムスと和解し、わずかに笑みをもらしながら袖まくりする二人。そしてこの言葉にルーピンはこころよく「ああ、そうしよう」と答えてくれます。二人とも素敵すぎ…

■それならお前は死ぬべきだった!

「友達を裏切るくらいなら、死んだほうがいい。俺たちなら、お前のためにそうしただろう!」血を吐くような叫びです。本当に彼等はみんなそう思っていたから。そうしただろうから。だからこそ悲しく、苦しく、許せない。親友と思っていたからこそ。

■あなたと暮らすの?

罪の意識があるから、なかなか言い出せないシリウス。遠回しに、おずおずと、迷いながら一緒に暮らすこともできると告げるシリウス。このシーンがとてもとても嬉しく、シリウスが愛しいです。ハリーは二つ返事でOK(笑)

「そうしたいのかい?」
「そう言ったよね?」
「ああ、言ったよ」
そう、ハリーが言った瞬間の彼の笑顔が!笑顔が!こちらまで嬉しくなるような、きっとジェームス達が死んで以来、初めて見せた笑顔です。私はこれに止めをさされました…

■君は…本当に…あいつの息子だよハリー…

最後の別れの台詞。早く早くとせかして気が気でないハリーとハーマイオニーに対して状況をいまいち把握し切れてないのか話し掛けてくるシリウス。その彼の、最後の言葉がこれ。これだけでどれだけ救われたか。どれだけ泣かされたことか。最後まで自分のことよりハリーのことを想うシリウスの気持ちが愛しいです。

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